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私のジロデイタリア2023観戦記

今年のジロデイタリア。。。めっちゃ面白かった。。。

ジロデイタリア(Giro d Italia)は、3週間にわたり、21日間のレースで総合トップや山岳賞、スプリント賞、総合チーム賞などを争う自転車ロードレースの一つ。
ツールドフランス、ブエルタアエスパーニャの2つと併せて自転車グランツールと言われる世界最大規模のスポーツイベントです。

私はトライアスロンメインな人物ではありますが、自転車ロードレースは選手が魅力的だったり、他の競技にはないチーム戦の戦術があったり、最新機材が面白かったりという観点からちらちらチェックしています。

(日本ではJスポが良く放送していますが、大体3~4時間の長丁場なので、レースダイジェストのみフォローしているにわかファンです(笑)

上記のGCNで主要レースのハイライトはすべてチェックできるので皆さんもぜひ。GCNJapanもあって、日本語版もたまにアップされます。

ということで、個人的に盛り上がった、泣けた場面を勝手に記事します!
もし共感してくれる方いたら、コメントでもイイネでもしてくらたら。。。(笑)

新城選手完走!日本人自転車乗りのレジェンド

そもそもグランツール、化け物ぞろいの世界クラスのプロチームに所属し、出走メンバーに選ばれるだけでも至難の業。たぶん歴史上、日本人選手でグランツール出場したことある選手は両手で数えられるくらいです。

そんな中、我らが日本人の誇り的なロードバイカーの新城選手。今回はチームの欠員を補う形での急遽の参戦ではあったものの、見事完走!

いや~まさにレジェンド。こういう大人になりたいもんです!(謎)


レムコが空を飛ぶ。そしてコロナと共に去る。。。

今回のジロは個人タイムトライアル(TT)にて開幕。優勝候補のレムコは間違いなく上位に食い込んでくると思われていたものの、まさかの大差で初日からリードを広げていました。。。
そしてその後のstage9の個人TTでも再度の勝利!これはこの勢いでジロ勝利か?!と多くの人が思ったでしょう。まさに空を飛んでいきそうな勢い!

そんな翌日、まさかのコロナ陽性が判明。。。レムコは思わぬ形でジロを去りました。。。 
ロードレースは落車やメカトラなど、何が起こるかわからない世界。運も実力のうちとはいうものの、レムコが残りのステージを走っていたらと思うとなかなか刺激なイベントではありました。

↑ちなみにレムコは少年時代にサッカーのクラブチームで結構いいところまで行くくらいのサッカー少年だったとのことで、このような自転車レースのさなかでもリフティングを振られます(笑)


ログリッチ、感動の逆転勝利!

今回総合優勝したスロベニア人のプリモシュ・ログリッチ。
ちなにみ彼も先ほどのレムコのように、自転車競技を始める前はなんとスキージャンプの選手!
ということで、表彰台ではいつも着地のポーズ(テレマーク)をするのがお決まりです(笑)


最終ステージの一つ前であるstage20でステージ勝利、そしてこの日に総合首位を奪う劇的な逆転劇。

これだけで凄いのですが、この勝利は実は感動的なものでした(私にとって(笑))。


stage20のコース。山岳TTとはまさにこのこと
https://www.cyclowired.jp/news/node/385836  より

山岳TTといえば。。。

この絵のように、山岳TTと言われていたstage20、登坂力が決め手のステージです。
このような山岳TTはあまりにも特徴的なコースがゆえに、過去にもドラマが起こっています。
そしてそのドラマの当事者がこのログリッチでした。
ことは3年前。。。

3年前、全く同じようなシチュエーションがありました。グランツールでもっとも有名なツールドフランス。最終ステージ一つ前のstage20。最終ステージはお祭りみたいなもんなので、実質的にはstage20までが総合順位を争うレースになります。
stage20までかなりの強さで首位を守っていたログリッチ。しかし、stage20は精彩を欠いて、1分近くリードを取っていた新星ポガチャルに逆転負けしてしまいました。。。

ログリッチはこの悲劇の後も腐らず、東京五輪のタイムトライアルで金メダル、別のグランツールであるブエルタでも勝っており、別に何も心配するような選手ではないのですが、みんなこの劇的な3年前のドラマを覚えているだけに、こういったことが起こるのか?それとも登坂TTはログリッチ苦手?などといろんな憶測を呼ぶことになっていました。

(どうでもいいですが、上のyoutube、お時間あれば4:00くらいからちょっとでも見てもらえると。まさかの逆転負けしたログリッチが、逆転勝ちしたポガチャルに対してyou won it!と祝福の言葉を投げて熱い抱擁。。。なんと美しいスポーツマンシップ。この時から私はログリッチを応援しています★)

スロベニアのファン殺到

この過去のドラマを知っているログリッチファンからすると
「ログリッチ応援せな!!」
と思ったはず。
そして、ましてやこの山岳TTのコース、スロベニアに近く、ログリッチがスキージャンプ選手時代に過ごした場所にも近い。
ということもあって、応援の大群が押し寄せ、スロベニア国旗もいたるところに掲げられていました。
まさにドラマが起こりそうな雰囲気。。。

https://www.cyclowired.jp/media/392854  より

まさかのメカトラ、そしてまさかの救世主

そんないろんなものを背負ってスタートしたログリッチ。
快調に飛ばして、逆転が見えているときに、まさかのメカトラでチェーンが落ちてしまい、タイムロス!!。。。
見ていた人は「オーマイガー!またダメか。。。
と絶叫したことでしょう。

しかしベテランのログリッチは慌てず、チェーンをはめなおし、再スタート。メカニックの人と沿道の人から力強いプッシュを受けたこともあってか、その後は崩れず。逆転優勝しました!

ちなみに、twitter情報によると、この時、ログリッチを押した沿道の人は、ログリッチがスキージャンプ選手時代に過ごしたチームの方だとのこと。。。。
なんとドラマチックな。。。
こういうスポコン物は自分の涙腺に直撃するので、このドラマを聞いたときはマジで泣きそうでした。。。

ログリッチおめでとう~~~( ;∀;)

あまりに劇的だったのでツイッターも大荒れでした(笑)



いぶし銀のG。

そして今回、山岳TTでドラマチックに逆転負けしてしまったのが、UKのゲラント・トーマス選手。愛称は「G」。
このお方も大ベテランで、過去にはツール・ド・フランス総合優勝経験者。

いけオジって感じなナイスガイですよね。Twitterアカウント面白いです(笑)

最近は正直ぱっとせず、他のエース選手のアシストをしていた印象ですが、今回のジロではいぶし銀的な安定感のある走りで、山岳TT直前まで、総合首位の証であるピンクジャージ(マリアローザ)を着てレースを進めていました。

しかし、最後はログリッチに逆転されてしまいました。。。
きっとプロスポーツ選手として、死ぬほどトレーニングをして、3週間レースし続けて、最後の最後で優勝が、手から滑り落ちてしまった。。。
死ぬほど悔しいでしょう。それでもやはり美しきスポーツマンシップを発揮。インタビューにも軽口を交えながら対応するその姿。いぶし銀てきなカッコよさが魅力的でした。


こういう大人になりたいもんです!(謎)(2回目)

やはりもっているカヴ

そしてマーク・カヴェンディッシュ(通称カブ)が最終日のスプリント勝負を取りました!

カブは私が大学時代?の2008年~2010年くらいは、もう圧倒的強さでスプリントステージは軒並み勝利をさらうくらいの黄金時代がある選手でした。
ということで、ツール・ド・フランスでのステージ勝利数は世界最高タイ(エディメルクス?さんと並んでるのかな)。

しかし、黄金時代時からちょっとオイタが過ぎたのか、チーム内でも不協和音の元と言われていたような印象があります。そのあと、あまり勝てなくなってからはチームを二転三転し、精神的に鬱になったり、最近は家に強盗が入ってきたりといろいろ大変な経験もしつつ、去年くらいから調子が戻ってきているこちらもベテラン選手。

今年のシーズンを最後に引退するとジロの途中に記者会見をしていました。

そんな中、記念出場的な感じになるのかと思っていたら、ばっちりジロも完走するし、最終日はスプリントで圧勝でした!!

そして、この勝利、またもやドラマチックな点が。。。

先ほどご紹介したGことゲラント・トーマス選手。昔はカブと同じチームメイトでした。

フィニッシュ地点に向かうスプリント勝負、自転車競技は集団で走るので、最後の数100mになるまで、スプリント勝負する選手を良いポジションにもっていくため、風よけになったり、スプリントの初速をギリギリまで上げるためのアシスト役がいるかいないかで、スプリント勝負の勝率が変わってきます。

そんなことで、カブの最後のジロになることを理解しつつ、最終日のスプリント。カブのチームメイトはレース終盤には人数が減ってしまい、カヴをアシストできる選手がいなくなっている状態を見て、Gはなんと昔のチームメイトのアシスト役を買って出ました!!


G,あなたはなんと男前なのですか(笑)( ;∀;)

フィニッシュ後の熱い抱擁も泣けましたよ。。。


ジロが終わってからだいぶ時間がたってしまいましたが、思い出すだけで泣ける、近年まれにみるドラマチックなジロだと思います!

ということで、6月末から始まるツール・ド・フランスも楽しみです!!

以上、最後まで読んでくれた方、ありがとうございましたm(__)m

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