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田舎のネズミと都会のネズミとそうでもないネズミ

イソップさんは、紀元前の人だかだそうですね。
そのイソップ寓話に載ってるわけですから、「田舎と都会、どちらが幸せなのか?」
このテーマは、もう、人類が文明と共にある限り、逃れられないものなのでしょう。

ですが。
今日は特別に。
特別にですよ?
僕がこの、人類普遍で不変の議論に終止符を打ちましょう。

結論から言うと、相対的に両者とも幸せです。

相対的に、と申し上げたのは、そのどちらでもない、不幸な……は言い過ぎか、そこまで幸せではない第三勢力がいるからです。
そもそも論として、表題のテーマは「田舎のネズミ」「都会のネズミ」そして、「どっちつかずのネズミ」の三者によって語られなければならないものだったのです。

田舎のネズミは、都会に向かう途中で通過した筈です。
「あれ?おらンとこよりかは家がいっぺぇあっけども、ベコもいんなぁ?ここが都会っつうやつなんか?」
みたいな地域を。
都会のネズミは、その素晴らしさを語る相手を、注意深く選定したことでしょう。
「万が一にも『あぁ、それ、なんとなく聞いたことあるかも』みたいな反応しそうな奴には、都会の自慢はやめとこう」と。

都会は便利だから素晴らしい。
田舎は安全でのどかで素晴らしい。

そうじゃないんです。
対極にあるからこそ、物語の舞台に上がれて素晴らしい、なのです。
よく御覧ください。
半端さゆえに、そこに上ることが出来なかったネズミ達を、ステージ下に見ることが出来るでしょう。

黒が幸せで白が不幸せ、あるいはその逆。
ではなく。
二元論ではなく、グレーに価値を見出していきたいものです。
「モヤさま」がぶらつくこともないけれど、かといって、「ポツンと一軒家」の取材も来ない。
そんな北関東に住む私は、今日もステージ上のネズミ達をTVで観るのです。

文章が面白いとか面白くないとか、そういう話ではなく、グレーの部分に市民権を与えてください。
いやほんとお願いしますよ。

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