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2vs1がなぜ大事なのか。

こんばんは。

今日は小学生年代の攻撃に関するプレーでプレー精度が凄く向上したので紹介します。

先週から攻撃にフォーカスして練習メニューを組んでいます。今週メインに行っているのは2対1。

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練習に入る前に、基本的なプレーのプロセスについて子ども達にホワイトボードに書いて伝えました。

見る→判断する→実行する

何も珍しい事ではなく、皆さんが知っている事です。何を見るかと言うと、ボールの位置、敵の位置、味方の位置、そしてスペースがある場所の4つをボールを受ける前に確認しましょう、と。その為に首を振って周りの状況を何度も確認する作業が必要だと。

全てのプレーにはこの3つのプロセスがあって良いプレーが生まれます。それらを確認してボールを受ける準備が整い、今度はどんなプレーを選択するかの判断になります。正しい判断は準備が必要です。正しい判断が出来たら最後は実際に実行する。

全てのミスはこの何処かのプロセスにミスがあった為に起こります。最近入会した子で、強烈なシュートもあってスピードもあるけどフットサルコートの狭いスペースでは何も出来ない子がいました。その子のお父さんに聞いてみると、やはり成長が早く体が周りより大きいので、感覚的にやっていても何とかなっていた様でした。もしかしたら今までチーム練習などで判断要素のないパス練習やドリブル練習をやってきた事が今の判断ミスが多い一因かもしれません。

実際にどんな練習を今までしてきたかは分かりませんが、これからプレーする時に頭に入れながらプレーしていくと少しずつ変わっていくと思います。

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こちらの練習メニューですが、2対1と言う少ない人数の中で、フットサルコート8分の1くらいの広さで行うものです。ボールを回し続ける為に必要な認知、判断、実行が全て詰まっています。

低学年の子もいて、難しいかなと思いましたがしっかりデモンストレーションをして見せてあげれば良い動きを再三見せてくれていました。ただ、プレー経験がまだ浅い子には少し難しいと思いますので、子ども達のレベルに応じてサイズや人数を増やしたりの工夫がいるかもしれません。

・ダミーの動き
・両足の色んな部分でパスを出す(アウトサイド、インサイド)
・コンスタントにスペースに動き続ける

他にもキーファクターはあると思いますが、今回はこれくらいを重点的に伝えました。この練習の良い所は、動き続ける事で子ども達が勝手にワン・ツーの動きを始める事です。最後に試合をしたんですが、パスを出したからスペースに走る事が自然になり、ボールを引き出す動きに繋がっていたので私もビックリするくらいのプレーがゲームで生まれていました。

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もう一つはこのメニューを行いました。

攻撃の2選手はパス交換を繰り返します。DFはボールの動きを見て奪えると思ったタイミングで自由にボールにアタック出来ます。DFがプレスに来た時点でゲームが始まるので、攻撃の選手は常にDFの動きを見ながらパスを出さないとすぐにプレスに捕まってしまいます。

この練習で先ほど話に出た最近入った子は、周りを見て状況判断をするプレーがなかなか出来ずに苦労している印象でした。DFがプレスに来たらそのプレスの逆を取ってスペースにトラップを狙うか、フリーの味方にパスを出した方が状況が良くなるかの判断が必要になります。

この練習のデモンストレーションで、ワン・ツーやオーバーラップでスペースを創り出す動きを見せてあげるとより子ども達も得られる事が多くなると思います。いきなり全てやってしまうと混乱してしまうので、少しずつ低学年はワン・ツーだけとか、高学年はオーバーラップもバリエーションに入れてみるなどの工夫はあっても良いかと思います。

この後のゲームで劇的に子ども達の動きが良くなったのは、この練習だけでなく今までの積み重ねもあっての事なので一概にこの練習をやれば誰もがプレー判断が良くなると言う訳ではありませんが、サッカーもこういったプレーの連続なので、ゲームで起こりうる状況を切り取った練習だと言う事を子ども達に理解してもらった上で行うとより良い変化が見られると思いますので、ご紹介させて頂きました。

何かの参考になれば幸いです。

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