CSUNカンファレンス2日目

今朝は2時頃に目が覚めて、3時からセッションを聞き始めました。
実は僕、10年以上前にCSUNに現地で参加していたのですが、当時から絶対に聞き逃したくない発表があります。
Eric Dameryさんが、その年のJAWSの新機能を紹介してくれるセッションで、今朝はこの発表から聞き始めることにしました。
JAWSは世界最強のスクリーン・リーダーといっても過言ではない、スクリーン・リーダー会で歴史の長い高機能のソフトウェアです。
僕が最初に使ったJAWSは、Windows 3.1の画面を読み上げていて、当時はその強力な読み上げ機能にかなり驚かされたものです。

なんと、EricのCSUNでの発表は今年で26回目。今年のCSUNが36回目ですから、発表者としてもかなり長いキャリアがある方です。
JAWS 2021の新機能で是非ともデモを見てみたかった、音声アシスタントのデモもしっかり紹介してくれました。
JAWSほどの強力なスクリーン・リーダーになると、ユーザーが覚えなければならないショートカットキーの数も多く、もちろん、普段使い慣れているコマンドでなければなかなか覚えていることができません。
そんなときに利用できるのが音声アシスタントのシャーキーです。
シャーキーを呼び出して、例えば「設定を開いて」と言えば、JAWSの設定なのかWindowsの設定なのかを選ぶことができたりできます。
JAWSはスクリーン・リーダーですが、画面拡大をするZoom Textと組み合わせて使用することもできて、それぞれに音声アシスタントが入っています。

僕が仕事で毎日使っているMicrosoft Teams用の便利な機能も紹介されました。
例えば、Altキーを押しながら1から5を押すことで、Teamsのタブを簡単に切り替えることができるそうです。
会話のタブを見ているときにファイルタブに切り替えたり、瞬時に会話に戻ったりするのに便利そうだなと思いました。

JAWSに関連して、アクセシビリティのユーザーテストを行うときに使えるJAWS Inspectというツールの紹介のセッションもありました。
スクリーン・リーダーを使ってWebサイトでユーザーが目的を達成するまでにどのようなキー操作を行ったのか、その操作でどのような読み上げがなされたのかという情報をタイムコード付きでスプレッドシートに書き出してくれるそうで、このタスクを完了するまでにどれくらいの時間がかかったのか、どこで読み上げに問題があったのかと行った情報をレポートするときに便利だなあと思いました。

Googleのセッションもとても興味深いものでした。
スマートホンの緊急通報に追加された(る?)機能として、緊急通報を「病気、警察、消防」の3つから選択するだけで、位置情報や現在電話の持ち主が困っていることを自動的に音声で相手に伝えてくれるらしいところがすごいなと思いました。
確かに、緊急時には声が出せなかったり、自分のいる正確な位置情報がわからなかったりすることが考えられるので、これはとてもありがたい機能ですね。

もう一つのGoogleのセッションでは、ドキュメントやスプレッドシート、スライドを使うときの便利なショートカットが紹介されていました。
WindowsやMac、Chromebook等、どのデバイスを使っていてもブラウザーだけでアクセシブルなツールが利用できるのがとても便利で、僕も複数人での共同作業の時などにGスイートを使っているので、とても参考になりました。
でも、一番驚いたのは、
doc.new
sheet.newslide.newというコマンドをブラウザーのアドレスバーに入力するだけで、新しいドキュメントやスプレッドシート、スライドが開くというところ。
もしかしたらもう皆さんは便利に使っていらっしゃるかもしれないのですが、僕はこれまでこのコマンドを知らなかったので、ありがたいなあと思いました。

他にも、新しいFacebookのアクセシビリティ改善の話しや、ソニーのアクセシビリティ向上の取り組みなど、今日もおもしろいセッションに参加することができました。

今年のCSUNで1つ寂しいのは、やはり他の参加者を身近に感じることができない点です。
同じセッションに参加している人と友達になったり、1日の終わりに交流したりする機会はあまりないので、来年現地開催されることになったら是非出かけてみたいなあと思いました。
ということで、今日も長々と書いてしまいましたが、そろそろ終了にしたいと思います。
おやすみなさい!

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