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謎趣味ゲームデバイス紀行🔴カプコンパッドソルジャー

■本項のまとめ
・スーパーファミコン・ストリートファイターII用ゲームパッドの紹介。

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■アーケードと家庭用ゲームをつなぐデバイス

「ストリートファイターII(スト2)」は「対戦格闘ゲーム」というジャンルを確立した最初期作にして、当時として既に高い完成度から大ヒットしたゲームで、後にスーパーファミコン(SFC)に移植。これもまた驚異的なセールスを叩き出す。

このタイトルを待ちわびた人は、
今までゲームセンターでは遊べないがスト2で遊びたかった人たち
とともに、
ゲーセンでも遊んでいたが「家でもスト2を遊びたい」という人たち
(人気すぎて遊べない、もっと遊びたいから)
もいた。しかし彼らに立ちふさがった障壁があった。

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「ボタン配置」
スト2は移動の他に行動(攻撃)のために使うボタンが6つもある。SFCにもボタンは6つあるが、アーケードとは配置が全く違う。左手の人差し指まで使わないといけないのか!

「十字ボタン」
レバー(スティック)じゃない!やっとレバーで昇龍拳を出せるようになったのにパッドだと出ない!!十字ボタンはそれはそれでコマンドを出すための癖がある。

アーケードと家庭用の間(はざま)で苦しむプレイヤー。そこに登場したのが「カプコンパッドソルジャー」である。

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SFC版スト2の凄いところはこの状況を既に読んでいて、以後当たり前になっていくキーコンフィグ機能(ボタン配置変更機能)がついていて、よく使うボタンを右手に集めたりと工夫することができた。

大体、中途半端とされる中攻撃を左手Lボタンに回されたりする。(スト2の深い面白さは中攻撃にあるというのに…)

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■そこにカプコンパッドソルジャー!

アーケードのスト2のマザーボード「カプコンプレイシステム」…CPSになぞらえたと思われるネーミングがニクいカプコンパッドソルジャー。(同じくジョイスティックの「CPSファイター(カプコンパワースティックファイターもある)

LRも右手に集め、アーケードと同じボタン配置がキーコンフィグせずにそのまま楽しめる。左手はグリップになっており、SFCのキャッチーなプレイ感に合わせて、出したい技を出せるアーケード配置の良さを併せ持ったゲームデバイス!ゲーセン者の君もこれでSFCデビューの友達と対戦できるゾ!?

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■惜しい使い勝手

右手はパッドのコンパクトさのために小さめなボタン。アーケードと「近い」感覚ではあるが、主に人差し指~中指~薬指での操作で親指の出番がやや少なく、やはりアーケードとは違いを感じる。

左手の十字ボタン部分はSFCのパッドを使うことを考えれば慣れが可能…だが、安定性がかなり低い。左手人差し指~小指までガッチリとホールドさせればコマンドもしっかりできるが、なかなか握力が持たない。

ホールドが弱くなると親指でパッドを安定させようとする気持ちが働いて、十字ボタンと指の向きが不安定になる。ボタンを押そうとするとパッドも傾き、右に入れているつもりが上になったりする。

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※15年後にリリースされたFPS用パッドにはバンドがついているあたり、やはり不安定さは課題だったのだろう。
https://www.4gamer.net/games/311/G031119/20160906050/

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■でも今どき軽い気持ちで遊ぶにはいいかも

今更、SFCの配置に指を矯正させるほどの気持ちはないけど、ちょっとスト2やりたいな、そんなときにこのパッドは重宝しています。

ストリートファイターといえば6ボタン。でも現行家庭用ゲーム機まで、サターンを除いてほぼほぼ標準パッドとの付き合い方には悩まされてきたとは思います(メガドライブとPCエンジンでも6ボタンパッドあったな)。そんな苦悩の中に生まれた異端児でありました。

まー、アケコン買えば解決するかー。あとサターン配置の現行パッドもあったりするよね。

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おわり。

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