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医療クラークに向く人・向かない人の特徴 Podcast『院長が悩んだら聴くラジオ』シーズン1_エピソード3全文書き起こし

ドックウェブ『院長が悩んだら聴くラジオ』この番組は開業医の皆さんが毎日機嫌よく過ごすための秘訣を語っていく番組です。 通勤時間や昼休みにゆるっとお聞きいただけると嬉しいです。

オープニングトーク

(高山)おはようございます。パーソナリティのドックウェブ編集長、高山豊明です。

(大西)おはようございます。パーソナリティのMICTコンサルティング、大西大輔です。

(高山) 院長が悩んだら聞くラジオ第3回始まりました。大西さん今回もよろしくお願いします。

(大西)はい、よろしくお願いします。 今日のテーマは何ですか?

(高山)はい、今日のテーマはですね、「医療クラークに向く人、向かない人」ということで、 前回から医院経営の大きな悩みの一つであるスタッフとのコミュニケーション編ということで続いているんですけれども。
前回は「いい人材が欲しいと思ったら考えるべき視点」というテーマでしたけれども、 今回は医療クラークに向いている人の特徴について考えていきたいという風に思います。
大西さんは電子カルテの黎明期に日本初のクリニック向け電子カルテ展示場メディプラザを立ち上げられて、全国の院長さんのお悩み相談を受けてきたという中で、途中から医療クラーク育成講座などもしていましたよね。 今も精力的に活動されているとお聞きしておりますけれども、 今日はこの後、医療クラークについてたっぷり語っていただきたいと思います。

(大西)お願いします。

医療クラークに向く人とは

(高山)はい、ということで今回は医療クラークに向く人、向かない人。その特徴についてお伺いしていきたいなというふうに思うんですけれども、 まずは医療クラークの定義ですとか、医療クラークを設置するメリット、デメリットについて教えていただけますか。

(大西)はい、医療クラークってもともとアメリカあるいはヨーロッパではベシュライバーと言われていた職種。クラークって意味はもともとは事務って意味なんですね。アメリカの中では国家資格になっているので、当たり前にある職業の一つになります。一方で日本というのは医療クラークというのは今から15、6年前に出てきて輸入した職業になります。
定義で言うとアメリカでは事務なんだけど、日本の事務とはちょっと意味合いが違うんですよね。日本は保険請求がベース、アメリカはどちらかというと自費請求がベースなので、「診療報酬請求事務」というこの事務の仕事が日本は非常に大きい。アメリカはどちらかというと医師をサポートする人なんて意味である。だから細かく言うと返礼や査定やレセプト点検という業務がアメリカにはないので、完全にないわけではなくてあんまりないので、そこの勉強をする人を医療事務と呼ぶ。だからクラークというのはまた別の概念として、日本では「医師事務作業補助者」という言い方で定義されていますね。

(高山)医師の事務をサポートする。 日本とアメリカは全然違うわけですね。

(大西)おそらく(日本では)大病院とかで研修医がドクターの横について勉強の一環でクラークをやってるんですよ。 だからそれしながらカルテの勉強ですね。カルテってこうやって書くんだみたいな。

(高山)なるほど。
もともと事務の仕事というよりも若手の研修している医師がそばにいて、先輩医師の代わりに書いていくっていうことで勉強していくっていうのが医療クラークなんですね。

(大西) 日本はね。だから教授の横には必ず若手がいて、横でカルテって書いて、「はーい」って書いているわけですよ。で、「お前こういう意味で診察したんだから、わかるよな」みたいなことを教えてあげるんですよ。
だからカルテは教科書なんだよね。 医者にとって。
で、厚労省がですね、医師事務作業補助体制加算という点数を作るときに法律を決めたんですよね。医療クラークがやっていい仕事と医師がやる仕事の役割分担を決めたんですね。
で、その頃からクラークってよく言われるようになったので、流れから考えるとめちゃめちゃ高度な業務なんだよね。 さっき言ったように若手の医師がやることを事務がやるっていうことなんでね。
メリットはね、
・医師が診察に集中できること
・待ち時間が減る。患者の待ち時間
・コストの取り物が減る
この3つ。

で、デメリットは
・医師が電カル操作を忘れる
・先日忘れてる先生が全部任せすぎて、あれ?俺電カル触れない?
みたいな。

(高山)なるほど。でもいいですよね。触れなくても。そういう人は、(クラークが)いるのであれば。

(大西)その人休んだら終わりだからね。だから言ってるんだけど、1人だけの体制をやめて、最低3人。替えが効かないと。

(高山)そうですね。シフトもあるでしょうし。

(大西)そうそう。院長って面白くて、自分は1人だから相手も1人でいいと。 3人は要るよ、最低。あと、先生と違ってもともとの知識が足りないのでかなり疲れるんですよ。だから、ただ打ってるだけではなくて。だからやっぱり午前と午後、人替えたいとか、1日おきに休ましたいっていうのはあるんですよね。

(高山)確かに疲れそうですよね。

(大西)なんかよく会社にいる時って、僕もそうだったけど、若手の時に先輩についたら、 議事録お願いしますってよくコンサルで言われてたんだよね。 で、はーいって議事録って言ってたんですよ。 僕は大嫌いで。よく寝てました、議事録書きながら。

(高山)議事録書きながら寝れる人ってなかなかいないですよ。

(大西) で、結構ちゃんとできてて、上司が寝てんのによう書けんなみたいな。 よく言われてた。議事録嫌だったー。

(高山)そうなんですね。結構私は議事録好きな方というか得意な方というか。聞きながら要点を箇条書きにするっていうのは結構好きですね。 全部言葉で書くっていうよりも箇条書きでポンポンポンって書いていく。

(大西)そうそう。若い時やってたんだけど、この歳になると議事録書くこともないわけですよ。 だからデメリットっていうのはね、もともとできたことができなくなるっていうデメリットなんで。
一人で診察してた先生が人を招き入れて手伝ってもらうと、当然自分ができてたことを忘れていくのが一つだし、 あとは一人しか育成しなかったら当然辞めちゃった時にまた振り出しに戻るから。 あと一番大きいデメリットはその人誰ですかって言われるのかな。

(高山) その人誰ですか。患者さんに?

(大西)そうそう、患者さんに。 なんかクラークっていう業務がまだ一般化されてないので、たまに聞かれるみたいで「その人誰ですか?」って。

(高山)なるほど。患者さんからちょっと不信がられるみたいな感じですか。

(大西)そうそう。胸にクラークって書いといたらいいよっていう話をしてる。

(高山)そうですね。あと受付のところですとかポスターとかで医師の横にいる人は医療クラークっていう人なんですよっていう説明があってもいいかもしれないですね。

(大西)そうですね。

(高山)なるほどメリットデメリットあるわけですけど、デメリットはそれほどなさそうな感じは受けましたけど。

(大西)でもデメリットもっとあるのかもしれないけど、僕が10年間クラークの養成をしていて怒られたことは一回もない。 怒られたこと、ダメじゃないか、クラーク入れて失敗したわ、なんて言われたことは一回もない。

(高山)そういうことですね。大西さんはクラークを推進する側の人だからそういう観点で物事考えないといけないんですもんね。

(大西)そうそう。だからクラークを導入したことによってどんなデメリットがあるかなってことをいつも考えていて。 ただ先生にとってはめちゃめちゃ助かるって言ってくれるんで、まあいいことなんだなって思ってはいるけどね。

(高山)自分が今までやっていた手元の作業っていうのをやってくれるわけじゃないですか。 基本は考えながら打ってたっていうことを、考える作業と会話に集中できるわけですからね。 すごく助かるなって思うんですけども。嫌いな人もいるんですかね。

(大西)任せられない人(先生)ですね。よく言われるのが、自分が打つのが早いからいらないっていう人いるんですよ。

(高山)なるほど。タイピングが早い人はむしろ自分が打った方が早いよ、みたいな人もいるわけですね。

(大西)でもそれを僕は一応切り返していますね。胸の音を聞いている時や体を触っている時は両手が塞がっていますよね。そこでタイピングの速さは関係なくないですか。僕は二人羽織って呼んでるんで。先生の二個の腕が塞がっている時にもう二本出てきたら嬉しくないですかって。タイピングが遅いなら早くすりゃいいんじゃないですか。だから先生が一番気にしなきゃいけないのは、患者さんが「パソコンの方ばっかり向いてるね先生」っていう質問をやめたいですよね。

(高山)質問というか患者さんからのクレームに近い意見ですね。

(大西)アンケートを取った時に患者さんに言われたのが、昔は先生はパソコンばっかり向いていてこっちを一切向いていなかった。だから距離を感じていてこのクリニックやめようかなと思ったんです。 でもクラークさんがついて先生がこっち向いたからもうやめません。って言ってくれたね。これ結構切実ですよ。

(高山)それ今も結構あるものですか。

(大西) うん。だって人の顔を見ないで喋るってさ、スマホを触りながら喋るわけよ。どう思う?もしデートしてたら。

(高山)「聞いてくれてるんですか?」みたいな気分にはなりますよね。

(大西)それをずっと持っている感覚が嫌だね。

(高山)それでは次に人材の最適配置という観点から、どんな人が医療クラークに向いているのか教えていただけますか。

(大西)パソコン入力が早い人、これも大前提ね。もうできない人は練習する。あとは話がまとめられる人、要点をつかむ力かな。あとは常識的に国語レベルは欲しいね。

(高山)国語レベルですね。

(大西)人の話が聞ける、字が読める、字が書ける。 これできない人は向かないな。「私、勉強苦手なんです。」うん、困ったと思いますね。
あとは周囲に気を配れる人。これ何かっていうとチーム医療なんで、医師、看護師、クラーク、3人が役割分担しながら仕事するので、やっぱり気配りがすごく大事だなと思うんで。

(高山)医療クラークの業務っていうのは、電子カルテに入力するっていうだけではなくて、そのチームの要として指示をしたりとか、連携のハブになったりとかそういう役割もあったりするんですか?

(大西) よく医療クラークは速記者だっていう人がいるんだけど、議事録係ではないです、はっきり言うと。
必ず医療クラークは次のアクションまで読んでます。患者来る。先生が問診取る。取った時に出てきたキーワードの中から検査が必要か。診察の延長なのか。それともいきなり処置に入るか。処方に行くのか。っていうのは全部予測してます。だから早く打つのはもう当たり前の技術で、予測変換能力とか、あとは次のアクションを読める力みたいな方が僕は重要だと思うんで。

(高山)なるほど。医師との二人三脚で進めていく仕事でもあるので。もともとの診療の司令塔は医師ですよね?その医師からの指示っていうのを、どういう指示が次、飛んでくるかっていうのを予測して動ける人っていうのが向いてる人ってことですかね。

(大西) だから、先天的にはいないです。向いてる人。

(高山)後天的に身につけないといけない。

(大西)だから研修してるんだけどね。これはもう自分が行き着いた境地なんで何とも言えないんだけど。こんなことがあったね、クラークをさせようと思っていきなり先生の隣に座らして「さあ打て」って言うんだね。一文字も打てなかった。

(高山)それはなんか打てなそうな気がします。

(大西)で、しばらく置いてたの。打てるようになったら打ったらいいよ。1ヶ月経っても半年経っても打てない。

(高山)なかなか気が長い先生ですね。

(大西)いや、先生僕のとこ連絡来て「大西さん、クラーク育たないんだよ」って言って、僕が4日間を手伝いしたら、すぐ育って先生は気持ち悪かってました。「なんだ?」って。

(高山)教え方がありますよね。

(大西)うん、まぁ教え方を今日話しちゃうと他のネタが消えるので、今日話さないけど。

(高山)まあそうですね。反対に医療クラークに向かない人っていうのどんな特性を持っていますか?

(大西)えっとね後天的スキルはちょっと置いとこ。
・パソコンが苦手、IT苦手な人
・キーボードが打てないとちょっと追いつけない
・人の話を聞かない人
・文章が書けない人
ここまでかな。例えばさ、この仕事やってみてってやってるんだけど、なんか違う出来上がりになる人っているんだよね。そういう人はクラークに向かない。正しくものを理解できないから。

(高山)そうですよね、医療クラークは先生が言っていることを理解して、それを要約して、電子カルテに記入しなければいけないので。まずは聞く力がないといけないってことですね。

(大西)もう聞く力が9割ぐらいじゃん。人間って話す方が大好きだから。僕はあの家庭環境が聞く方だったんで。父が話し、弟が話しっていう環境で育ってきたから。

(高山)そうなんですね。

(大西)間に入らなかったです。ご飯の時間ずっと黙ってた。

(高山)そうなんですね。

(大西)そうですよ、今でもそうですけど。実家帰るとね。

(高山)なるほど。向かない人は、パソコンがそもそも苦手な人で、聞く力、要約力が必要なお仕事なので要約する力が低いとなかなか向いてないですよ。ということですね。医療クラークに向いている人がいればクリニックにとってすごく恵まれていることなんじゃないかなと思うんですけども、そういった要素を持ちの事務さんっていうのは結構いるものですか?

(大西)事務にはいない。

(高山)どこにいるんでしょうか。

(大西)企業とかにいますね。もともと一般企業で勤めている人の方が事務向いてるケースある。医療事務さんの資質と医療クラークさんの資質が真反対なんだ。

(高山)レセプト事務さんから医療クラークへの配置転換って結構難しいっていう話になるんでしょうか?

(大西)最初の頃は難しくないかなってやってみたんだけど、レセコンとパソコンが違ったんだね。レセコンは早く打てる人はパソコンを早く打てないです。レセコンって全部、(キーボードの)テンキーで出来てて「110」→「初診料」、「120」→「再診料」でできてるんですよ。だからテンキー早く打てる人がパソコン早く打てるわけではない。もう第一段階目で挫折しました。

(高山)ああそうなんですね。

(大西)医療事務はパソコンが打てないんです。医療事務を30年やってると。

(高山)もうそれに慣れちゃって。パソコン打てる人だとしても業務的にはそういう業務に慣れてるので、いきなり配置転換で書きなさいって言われると結構難しく感じてしまうってことですね。

(大西)話をまとめられるとか注意に気を配れるとか、医療事務さんってどっちかというと集中力が強いんですよ。集中的にレセプト点検をするとか間違わないとかなんかその辺が邪魔するね配置転換すると。

(高山)脳の使い方が違う感じがしますね。

(大西)だから僕はいつも言ってるのは、若手にお願いします。新卒で取った人か、1年目2年目をクラークにします。10年目20年目はしない。

(高山)もう慣れちゃってるからってことですね。

(大西)やっぱり脳の使い方が違うもんね。

(高山)そうするとクリニックに向いてる人がいない場合っていうのは、どういうふうに採用していけば いいですか?

(大西)まず最初に先ほど一般企業の人とか採用いいですよとか僕がやっている医療事務の専門学校みたいなところから採用をする。まあ大きくふたつかな。専門教育機関から取るか一般企業から転職してもらう。

(高山)一般企業からの転職って結構起きてる感じですかね

(大西)あのこれはね最近の傾向なんですけど。まぁちょっと特定な地域で言うとね、ベッドタウンに住んでいる元バリバリキャリアウーマンの人がすごく向いてます。

(高山)あーなるほど。

(大西)その人が復帰する時に医療事務には向かないんですよ。でも医療クラークに向くんですよ。これが面白いですよね。

(高山)あーそれはそうですね。一般企業で働いていてまぁ職種にもよると思うんですけども、レセコン打ってくださいと言っても、結構早く打てないですよね。

(大西)まあそれよりもなんか価値観が違うんだと思う。医療事務と医療クラーク。医療事務は間違えない人、医療クラークは誰かの役に立てる人。ベクトルが逆。間違えない人は間違いたくないから、できるだけ仕事を減らしていくんですよ。

(高山)はい

(大西)全員の事務さんがそういうわけじゃないですよ。ベクトルの向きを言うんですけど。できるだけ怒られないようにしよう、できるだけ失敗しないようにしようと思っている人間、どうすれば人の役に立てるかとか。だから営業秘書さんとか社長秘書さんとか、あと営業事務って言われてる人は営業マンがいてそのサポートをしてるんで、営業マンがお客さんってことじゃないですか。そういうスタンスの人が結構多いんだよね。

(高山)なるほど。確かに今話聞いてて、ベクトルが全然違いますね。やっぱりミスしないようにしようと思うと、そぎ落として、そういった(ミスの)要素をできるだけなくしていくって努力をしていくでしょうし。また逆にそういうサポートしようっていう風な形になると、やれることは何でもやろうって話になるので、創意工夫が必要になったりとかして、そぎ落とすっていうよりもむしろ膨らませていく。 プラスアルファを求められるのに応えていくっていうスタンスになりますよね。

(大西)だから、例えば僕もそうだけど、自分の秘書さんとか、自分の部下の人たちにはそれを求めていたわけですよ。 指示以上の仕事をしなさいって。

(高山)それは求めちゃいますね。

(大西) 指示がこうだから、私はやったじゃないですかは絶対言うなって言ってました。 だって指示が間違ってたらそのままやるの?って。自分でちゃんと考えて、指示を自分なりに解釈するのが人間じゃないって言うと、難しいですっていう人が厳しかったな。

(高山)それは難しいオーダーですね、なかなか。

(大西)だけどクラークってそれに近いんですよ。

(高山)そういうことですよね。

(大西) 僕もメディプラザの時に、電子カルテのショールームの時に、自分の下に25人とかがいて、 その人たちの中で向いてる人3人ぐらいをクラークの部署に転職してもらったからね。その時の資質が、指示以上の仕事ができる人でした。1を聞いて10を知るとは言わないけど、1を聞いて0.5とかの人はちょっと難しいね。

(高山)そうですね。 やっぱり聞く力があって、それを自分なりに解釈をして、理解をし落とし込んで、ということはこういうことが必要ですよねっていうふうに周囲に気を配れる。そういう人がやっぱり必要なわけですね。

(大西)そうそう。だからなんか、医療事務って求められていたスキルが違うんですよね。 時間内にお会計をする、レセプトを入力する、レセプトを点検するという仕事じゃないですか。これって1ミリもミスが許されない仕事なんですよ。

(高山)そうですね。

(大西)一方でクラークって、時間内に先生の仕事を最大限サポートする仕事なんで、どこかやっぱり先生次第なんですよ。それに先生に合わせる力っていうのが聞く力になったりするのかなっていう感じですね。

(高山)そうですね。もう二人三脚ですからね。

(大西) 医療事務って先生いないんで、周りに。

(高山)いないですね。

(大西)これ、でかいですよ。

(高山)自分のペースで粛々とかやっていくっていうのは医療事務で。

(大西)そう。年次が上がってくると、誰にも指示されず。ただ毎日時間が過ぎて。

(高山)(キーボードタイピングの音が)パチパチパチパチパチっと。

(大西)そう。「先輩すごいですね。早いですね」って言われて、「だろう」って言ってるわけですよ。 だろう。それは言ってない。それは大げさだけど。ポイントが違うって感じ。(笑)

(高山)なるほど。そうすると、医療事務の経験者じゃない人でも雇って育成していけば医療クラークになれるってことですか?

(大西)うーんとですね、医療事務の経験者なんだけど、なるべく短い人がいい。

(高山)じゃあ医療事務は少し経験しておいてもらった方がいいっていうことですか?

(大西)そうですね。で、別に勉強なんか簡単にできるんで、医療事務の世界にどっぷりはまる前の人がいいなと。

(高山)なるほど。結構難しいですね。さっきの一般でバリバリ働いてた人っていうのを捕まえようとした時には、なかなか医療事務を勉強した人って少ない感じがしたので。

(大西)だから入ってから勉強でもいいんじゃない?

(高山)それでも習得できるということですか?

(大西) もちろん。医療事務の仕事は今どんどん減ってるよ。保険証の入力はマイナンバーに変わる。レセプトの点検はレセプト点検ソフトが発達している。レセコン入力は医師に変わって。僕の言ってる診療報酬についての知識っていうのは、クラークをやる上での診療報酬の知識なんで、全部勉強する必要ないんですよ。手書きでレセプトを作れる必要もない。あくまで電子カルテを触れるレベルでいいので、そんなに難しくないです。

(高山)それは勉強すれば、そういう素質がある人であればできていくってことですね。

(大西)僕のカリキュラムの中にも入ってるわけで、医療事務は。

(高山)わかりました。そういう話聞くと、目指す人も逆に出てきそうな感じがしました。

(大西)先日あったのが、クラークをどんどん突き詰めたら、結局事務長になった。事務長とクラークはいいですよ。クラークの次のレベルはマネージャーなんで。だからキャリアステップがいいんだと思うんだよね。

(高山)それは面白いですね。

(大西)だって、院長の右腕になったらマネージャーになる。クラークと医療事務を比べると、事務長にはクラークの方が近い。頭の使い方が似てる。

(高山)そうですね。マネージャー志向ってことですね。
ありがとうございます。

ということで、今回は「医療クラークに向いている人の特徴」ということで語っていただきました。大西さん、今回どうでしたか?

(大西)改めて自分で頭の整理をした時に、 自分のこれまで言ってきたことも違ったなという反省もあって、 医療事務からコンバートしたら人件費を抑えられますってずっと言ってたんですよ。でもこれ正しくなかった。医療事務1年目、2年目からのコンバートが正解だった。

(高山)なるほど。限定してですね。

(大西)ということが気づけた。 よく言われるのは3年目、4年目はどうなの?って言うけど、5年まではいいんじゃない?

(高山)ギリギリ。人の特性にもよりますよね、その人の。

(大西)っていうのが僕の気づきと、あともう一つの気づきは、頭の使い方が全く違うってこんな明確に喋ったことがなかったのかという気付きがある。

(高山)あーなるほど。

(大西)事務とクラークの頭の動かし方使い方が違うから、それ向いてる向いてないっていうことが発生するんだなーっていうのが、あの、喋ってて勉強になりました。ありがとうございます。

(高山)なるほど。はい、ありがとうございます。それでは続きは次回にしたいと思います。ありがとうございました。

(大西)はい、ありがとうございました。

(高山)院長が悩んだら聞くラジオ 今回もお聞きいただきましてありがとうございました。この番組への感想は「#院長が悩んだら聴くラジオ」でXなどに投稿いただけると嬉しいです。番組のフォローもぜひお願いします。この番組は毎週月曜日の朝5時に配信予定です。それではまたポッドキャストでお会いしましょう。さよなら。

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