美容室嫌いがセルフカットに手を出した。
私は美容室が苦手である。
原因の大半は私の天然パーマのせいだ。
「地元イチのくせ毛」と言われ、美容師さんを困らせるこの髪のせいでいらんトラウマを量産した。
コミュ障が6時間、人の出入りの激しい美容室に拘束される苦痛。
嫌すぎて大きなイベント以外は行きたくない。
だが、さすがに髪が重たくなってきた。下ろすと肩甲骨より下まである。シャンプーもしんどい。
ショートヘアがいいなぁ。ハンサムショート。バンダナで押さえつけてしまえば、山でも気にならないだろう。
しかし、天パでショートをお願いすると確実に美容師さんに断られる。手入れしきれないからだそうな。
母の行きつけの美容師さんにも聞いてもらったが、「頼まれればやる」というちょっと引っかかる返答だった。
めんどくせぇ〜と美容師さんのYouTubeを見てると、セルフカットの仕方を配信していた。4年くらい前……つまり自粛期間のときだ。
そうか、セルフカットすればいいのか。
そう気づいて、すぐに調べてみた。
なるほど、天パのほうがストレートよりセルフカットの失敗が目立たなくなるのか。要所さえ押さえればいけそうだ。
本当はショートまで持っていきたいが、初回でショートはリスキーだ。毛先10センチで我慢しよう。どうせ縛るしわからない。
何より「失敗してもいいじゃない、髪はすぐ伸びるもの」という先人方の言葉が力強い。
とはいえ、断捨離中のため、3日ぐらい悩んでからAmazonでハサミを購入した。
本日。朝からキッチンを盛大に掃除し、疲れ切った。
しかし切ってやろうという強い思いのまま、セルフカットにチャレンジした。
やるのは、ゴムで束ねてからカットする方法。やはりストレートの人の動画とは違い、天パは結んだ部分が膨らんでしまう。何回か束ね直してカットしてみた。
ヘアカット用のハサミを使用したが、束で切ることは想定してないらしく、結果、ギコギコと切る羽目になった。目の前で化粧をしていた母が、「そんなに乱暴に切ったらガタガタになる!」と悲鳴を上げていたがそんなもの知らん。
そんなわけで、私の断髪式は終わった。毛先10センチだけでこの爽快感。
その後は風呂場で中途半端に飛び出た毛先と内側の毛量を落とした。
思えばミディアムくらいの長さでの天パは久し振りかもしれない。重さの足りない髪は思ったよりも強くウェーブが出る。ここからどうやってまたカットしていこうか。
せっかくハサミを買ったのでしばらくはセルフカットの腕を磨くことにした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?