見出し画像

わが社のアピールポイント

昨日、職場のコンサルタント会社の方と打ち合わせをしていて、事業所の特徴を訊かれた。
わが社のアピールポイントである。

話をするなかで、私は、仲良しの職場なんて『まっぴら』と思っていることが分かった。

これは昭和生まれの感覚かも知れないけれど、『仲良しでワイワイしている』ような環境は『ぜってえどっかで無理をしとる』という先入観があるようだ。

もしかしたら令和の青少年は違うかもしれないけれど、明るくニコニコ仲良しのグループを端から見ると、息苦しさの予感を感じてしまう。

私がひねくれているだけか。

ウェブページを作成して頂くにあたり、職場スタッフが仲良くしているアピールは特に必要ないと伝えた。

事務所ではそれぞれの性格を隠さず自分のペースで仕事してるから、仲良くしなくていいのが特徴だ。

事務所にいつも黙って入ってきて、黙って出ていく人も、べつに機嫌が悪いわけでも拗ねているわけでもない。こっちが挨拶したといって、返事がないと腹を立てずとも、そのスタッフはそーいうタイプというのはすぐにわかる。

かしましいお喋りをしたり、人の前で平気で放屁をする人も(一人だけ!)仕事を舐めている訳ではない。
自然体でいるだけだ。

暗かろうと、声が小さかろうと、ボンヤリしてようと、ダサかろうと愛想がなかろうと、酒豪だろうとヘビースモーカーだろうと、ヨシ!というカオスさが、わが社の特徴である。

そんなんアピールポイントになりそうにないので、もうひとつ。

訪問介護事業所である当社の求人要求は、かなり甘い。
資格も要らない。ただ、身体を持っていればよい。
資格取得にかかる費用は全額支給する。
しかも、当然のように仕事の時間内で研修に行っている。スタッフが必要な研修に行っている時間に時給も月給もつく。
研修に公休は使わない。
休みはしっかり1週間に2日ある。祝日は事務所に来なくていい。

が、それでいて手当てが半端ない。

私が入った当時は、ヘルパーさんには毎月「自転車修理代」が一万円出ていたと聞いた。

自転車でこけたりパンクしたら現場に行けないから、という変な名目だ。(毎月修理するんかい)
現在は、交通費と移動費のダブル支給となっている。

携帯手当てに住宅手当てに家族手当て…最近ではコロナ危険手当てもあった。

なんでもかんでも、思い付くものはお給料として付けている感じがする。

なぜか。

経営者と労働者の関係が、ないからだ。

自分だって、休みたいし、お給料はできるだけ欲しい。
だから、つける。
みんな、一緒。

もし働いているのが自分の子供達だったら、社員が自分のおじいちゃんおばあちゃんだったら、収入をできるだけ分けたい、頑張ったぶん喜ばせたい、と思うだろう。
それだ。家族経営の感覚だ。

頑張ろう、そして山分けしよう、その感覚だ。

しっかり休むがお金も貰おう!
怪我や病気をしたらすぐ病院いってきな!
身体を大事にして!辛かったら言って!
旅行いっといでー楽しんでおいでー
家を大事にして、ご主人に怒られないように、お姑さんのご機嫌を損ねないように、子供に寂しい思いをさせないように

そうやって助け合っている集まりだ。

みんなが経験する、仕事よりも恋愛とか、年頃の子供が難しいとか、離婚の危機だったり、自分の病気や親の介護、そのなかでも無理なくライフスタイルにあわせ柔軟にできるのは、この介護の仕事の最大の特徴だ。

女でも稼げる。
夫や親を扶養に入れるひと
60歳を過ぎて、この仕事で初めて社会保険に加入して退職金も確保できたひと
本業は自営業だけど、パートで時間給を稼いで社会保険に入れたから厚生年金受給するぞと頑張るひと。


パートさんには有給も「有給休暇」ではなくて「お休みには有給を使いよー余ってるよー」と定休をつかって全部消化できるよう促す。

なぜって、そのほうがお金もらえてうれしいから。嬉しいと、優しくなれる。続けられる。

暗かろうと、声が小さかろうと、ボンヤリしてようといいのだ。
そういう人が優しかったり気がついたりじっくり話を聴けたりするのだ。
大阪のおばちゃんを越えたおばあちゃんでも、話が一方通行でもサンダル履いてても膝が曲がってても、なんかいい味出すのだ。ぜったい旨みがあるのだ。

そのカオスさが、アピールポイントなんだけど…

そんなん言ったら、普通の人が来ない恐れもある…。

ふつうの若い人も来て欲しいなあ!

どう伝えたら、働きたいと思ってくれるだろうか?
介護にありがちなお揃いのポロシャツやジャンパーやエプロンはないですよ。

個性豊かな私服で、めいめい仕事してくださいよ。

だれでも、1日一時間でも一ヶ月に数日でもヘルパーさんとして働いてくれる人は、当事業所の資産となり大切に尊重しますので!


沢山の個性豊かな資産が集まって欲しいと、ついに代表がガラケーを卒業して(求人コンサルタントの影響で)スマホデビューしたらしい。
本気やな(笑)

画像1

介護の仕事をする人はいま、特にコロナ以降めっちゃめっちゃ少ない。


いま、介護のお仕事されているかた、あなたは貴重な人材です!自分を大切にしながら無理をせずに長く続けられてください。
私は介護業界はこれからだと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?