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【読書記録】なんのために学ぶのか/池上彰

年収800万の人は月に3冊以上本を読んでいる、という話をきき、「よっしゃわいも800万目指して形から入ったるで!」と本3冊/月を目標に掲げたのが、先月か先々月のこと。


ということで、本3冊、なにを読めばいいかを探すために、土日に本屋か図書館など本のジャンルがたくさんある場所にいく習慣をつけている。飽き性なので、おもしろそう!と思って見つけた本を借りたり、買ったりしても、その瞬間がピークで家に帰るとそのピークはアッという間にすぎていることはざらにある。なので、そういうときは、割り切って、土日にまたリセットして、いま、現在の自分の興味はどこにあるのかを探す本の世界の旅にでる。


さて、ということで、今週私の興味の方向性の先にあった本はこちら。

「なんのために学ぶのか・池上彰」

まだ、1章とスキップして3,4章しか読めていないがアウトプットも含めて読書記録をつけようと思う。


・読書にいそしむかぎり、われわれの頭は他人の思想の運動場にすぎない。_「読書について」ショウペンハウエル

読書をするだけで満足するのは、他人の考えをさらっているだけだから血肉にならない。他人の考えをうけて自分でそのことについて考えてみることが真に読書の価値と言える、とショウペンハウエルさんが言ってたと池上さんが言っています。


たしかに、ということでね、私も深夜1:30にまだ読み終わってない本についてnoteを書いています。

・ハーバードやMITでは、すぐに役立つことを教えない

池上さんが新しい大学を作るために、アメリカのリベラルアーツの大学を視察しに行った時に、それらの大学は徹底的に役立つような実学ではなく、すぐには役に立たないことを教えていたんだそうです。

たとえば、経済は教えるけど、経営は教えない。なぜなら、経営はお金をもうけるためのテクニックなどで、そういうものは人の心がわかっていないとただの小手先テクニックでしかない。経営についての手法は時代によって移り変わりが激しく、それを学びたいなら、大学をでたあとに社会人スクールにいくらでもいってくれ、というスタンスなんだそうな。

ここで、私がたしかに、と思った、というよりも自分が大学で学んだことがまさにそうだったな、と思った一節が「すぐに役立つものは同時にすぐに役に立たなくなる」というところだ。

池上さんも、大学に行くことは回り道をしている感覚に近いと言っている。社会ですぐに役立つようなスキルは専門学校に行った方がつく、というごもっともな意見だ。


私は大学で、意図せず哲学関連の学科にいった。浪人先の予備校講師からは、「哲学は変人しかいねえ、必死に勉強して、いい大学に受かって哲学を学んで寿司職人になったやつがいる、それがいいなって思うんだったら哲学は向いてるかもしれないので、僕は止めません」と言っていた。(その話を聞いてちょっとおもしろそうだなと思ってしまった自分はいる)

私が卒業した現代心理学部映像身体学科は、完全なる哲学科ではないものの、サルトル、メルロポンティ、フッサールなどを専門にした教授たちが在籍しており、これもまた私はなんとなく聞いて、なんとなく興味をもちはじめるようになった。

哲学はまさに「すぐに役立たない学問」の典型だと思う。たとえば哲学の議論のテーマとなるのは、魂は肉体にあるか、心にあるかとか、神とはなにか?とかとか「いやいや知らん知らん!考えたこともない!」と思うようなことばかりで、人生でじっくり考える機会があるのは、自分だけのために時間が使える大学生くらいだろう。中高生までは知識を蓄える詰め込み型教育だったし、社会人になってから「魂ってどこにあるのかな?」と同僚に話したら「いやそんなことより仕事しろ!」と言われそうだ。


哲学は実生活ではすぐに役立たない。だが、急がばまわれの感覚に近く、自分の人生について考える思考の型や、世の中や周りの人間の見え方をいままでとは全く違った視点で見ることができるので、人生を生きる上で確実に大事であり、役に立つ。


いまは、SNSですぐフォロワーの増減が見えたり、インスタのストーリーで日々誰々がなになにをやっているとリアルタイムで他人の生活が見えてしまうので、SNSが日常にあるいまの世代は即効性を求めてしまいがちだ。


だけど、私が大学で学んだ哲学は、SNSで友達の生活をみることよりももっと個人的で、本質的で重要なことだった。


哲学書は難しい。現代版に新訳されていても、全く理解できない一節だってある。そんなときは、Netflixで話題の韓ドラやアニメを見たくなってしまうが、自分の人生のために、グッとこらえて、難しい本でも読むことを諦めたくないなと思った。



↓本の内容が要約して書かれているので、興味を持った方はこちらの記事を読んでみてね。


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