みんなCUE打ちどうやってるの?
どこに打つか、の前に
rekordboxの場合のお話しです。
先日の VGMDJ会@どどんで聞いてみたかったのですが、満席立ち見が出る勢い(毎度のこと)だったので席を譲って途中離脱、聞けずじまいでした。
PC版rekordbox上で打つ
PC版rekordbox上で打つ場合、マウスとキーボードショートカットでポチポチやる方法と、DJコントローラーをつないで打つ方法の 2パターンが考えられる。
マウスとキーボードショートカットの場合、結構「かゆいところに手が届かない」感が強く、慣れてマスターするまでは結構な苦行に感じる。
一方で DJコントローラーをつなぐ場合、Numark Party Mix LIVEは比較的コンパクトではあるものの、rekordboxを使いたい場合は MIDIマッピング(MIDI Learn機能)が必要で、これは rekordbox7では Coreプラン以上でないと使えない。
必然的に DDJ-FLX4をつなぐことになるが、これが結構デカい。普段から DJセットを展開しているわけではないので、取り出しからセッティングなど正直ちょっとメンドクサイが、各種ボタンやジョグダイヤルの操作感はさすがに専用機器だけあって抜群に良い。
モバイル端末で打つ
rekordbox for iOS/ Androidにプレイリストを同期しておいて、スマホ画面やタブレット端末からポチポチやる。
先生……、スマホ画面が、小さいです……。
iPadはそれなりに画面が広いものの、UIがスマホ版と共有されているようで「1個1個の UIが大きくなっただけで 1画面内の情報量が少ない」というのが正直な感想。
専用入力デバイス欲しくない?
DJコントローラーも所詮は MIDI機器、そう思っていた時代が僕にもありました。
MIDI入力機器なら自作できるのでは?
プレイリストを組むまでは終えているところから始めるとして、欲しい機能は、
ジョグホイール
PLAY/PAUSEボタン
CUEボタン
HOT CUE用設定の PAD 8個
HOT CUEを削除する時に使う SHIFTボタン的なもの
MEMORY CUE設定ボタン
MEMORY CUE選択ボタン(左右キー?)
MEMORY CUE削除ボタン
欲を言えば、
プレイリストの次の曲をロードする機能
プレイリストの前の曲をロードする機能
波形の拡大・縮小・デフォルトに戻す機能
くらいがあれば良いか。
PioneerDJの特定機種以外は認めてもらえない
同じ PioneerDJ製の DJコントローラーでも、rekordboxのバージョンによって HardwareUnlockできるかどうかが分かれる。
MIDI規格に沿ったデータを渡せればよいとはいえ、DDJ-FLX4からの MIDI信号と同じものを流すために、信号をキャプチャしてフェイク信号を発する機器を作るのはどうなのか?
少なくともモバイル版では
iOS/ Android版の rekordboxはもっと狭い。DDJ-200/ DDJ-FLX4以外は接続を認めない模様。最低限でミニマルな入力装置とスマートフォンで、ちょっとした待ち時間に CUE打ち作業……という夢は、なかなか遠そうだ。
PC版rekordboxならキーマッピングで
モバイル環境については、ちょっと素人には手出しできそうにないですね。
プログラマブルキーボードは?
Windows版の rekordbox7では、デッキ操作のかなりの部分はキーボードショートカットを設定できる。ということは、ホイール付きのプログラマブルキーボードとショートカット設定を組み合わせて、CUE打ちに特化したコンパクトな入力装置を錬成できるのでは?
候補 1:HUION Keydial mini
ボタン数は十分、Bluetooth接続もできる、ホイールもある、あとカッコいいい。これが使えたら良いなあと思ったが、どうもお絵描き方面にかなり特化しているようで、期待する設定にできるかどうかが分からない。
候補 2:DOIO KB16
候補 1よりボタン数が減る代わりに、ホイールが 2つ増える。見た目はホイール以外、普通のキーボード。
VIAというウェブアプリを使ってかなり自由にカスタマイズでき、設定パターンを 4つ保持して切り替えながら使えるようだ。
軽く見て回ったところ、QMKというオープンソースな規格をベースにしているらしい。
オープンソースラヴ。こっちにしよう。
実際のマッピングとショートカット設定
キーマッピング
初めてのマッピングなのであまり凝ったことはしておらず、4ページあるキーマップ設定も 1番しか使っていない。
16キー
左上ホイール
反時計回り:PgDn
時計回り :PgUp
押し込み :BackSpace
右上ホイール
反時計回り:Ctrl + カーソルキー 上
時計回り :Ctrl + カーソルキー 下
押し込み :次のマッピングページへ
大ホイール
反時計回り:カーソルキー 左
時計回り :カーソルキー 右
押し込み :Q
rekordbox側キーボードショートカット設定
CUE打ちは EXPORTモードの 1プレイヤー画面で行い、DJ中にはキーボードを一切使わない前提でのショートカット割り当てをしている。
実際の操作
文章では伝わりづらいかもしれないが、操作の流れをまとめておく。
最下段右から PLAY/PAUSE(SPACEキー)・CUE(Cキー)・CUE/LOOP(Lキー)・LCTLキー(左Ctrlキー)にしている。基本的には PLAY/PAUSEと CUEボタンで曲を進めたり止めたりしつつ CUEを打っていく。
キーの上 2段で HOT CUEの Aから Hを打つ。消したい場合は最下段左端の LCTLキーを押しながら該当する HOT CUEボタンを押すと消える。
キーの 3段目は MEMORY CUEの設定に使う。PLAY/ PAUSEボタンで MEMORY CUEを打ちたいポイントまで曲を進めて停止、CUEボタンでその場に CUEを打ってから、下から 2段目右端の Mキーで MEMORY CUEに変換する。MEMORY CUEを消したい場合は、下から 2段目の左端の Xキーを押す。間の 2つのキーは、すでに打ってある MEMORY CUEを選択するのに使う。Bキーが Backで 1つ前、Nキーは Nextで次の MEMORY CUEに移動する。
左上のホイールは、回すと波形の拡大縮小、押し込むとデフォルトに戻るよう設定してみたが、クォンタイズを ONにして CUEを打っていると、いまいち使い道がない。
右上のホイールは、回すと次もしくは前の曲がロードされる。ロードする度に波形の描写し直しが入って反応が悪いので、1クリックごとではなく多めに回す必要がある。押し込むと次のキーマップページに変わり、4回押すと 1ページ目に戻ってくるが、2ページ目以降はデフォルトのままなので今のところ意味はない。
大ホイールは回すと現在の再生ポイントが左右に移動する。最小単位でしか移動しないため、DJコントローラーのジョグホイールのように素早く移動させることはできないが、微調整には使える。押し込むと、クォンタイズの ON/OFFができる。
小さいキーボードでペコペコ CUE打ちができるので、なかなか快適になったと思う。
CUE打ちについては「曲に目印をつける」程度の理解のため、「本来はこう使うべし」という良い手法があれば教えてください。
今回作成した CUE打ち特化ミニキーボードの設定ファイルを公開しておくので、ご自由に、かつ自己責任でどうぞ。
といったあたりで今回は終わりです。
もっと良い活用方法やハードウェアをご存じの方、よかったらコメント欄で教えていただけると助かります。
それでは、長文お付き合いありがとうございました。