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映画「瞼の転校生」、見に行く。



齋藤潤という役者をもっと見てみたい、という動機を胸に、ちょうど上映が始まったという『瞼の転校生』を見に行った。

まず前提として、私は映画「カラオケ行こ!」をめちゃくちゃ見ている人間で、それを通しての齋藤潤さんをめちゃくちゃ見た人間なので、それを踏まえての比較的な視点をどうしても拭えないことをご了承頂きたい。

ただただ感想の羅列です。ネタバレをやや含みます。基本的に映画は作品を通して初めてその物語を知るのがいちばん面白いと考えているので、この文章を読むより先に映画館に行って欲しいです。



・齋藤潤さん……………………………………
 やっぱりまだ「カラオケ行こ!」岡聡実役 齋藤潤の印象しかなかった中で、今回改めて違う役柄、違う表情、違う人生を生きる姿を見て、あ、私は今後 好きな俳優を聞かれたら齋藤潤って言うんだろうな と……実感した。
 見たことないいろんな顔を見れた気がして、その事に嬉しさを感じてしまったな……。今回も等身大の中学三年生役だったけど、同じ様な年齢の役であれど (当たり前だけど)それぞれ違う人間の役だから、全然違う印象があって、それでいて……どっちも それぞれの『等身大の中学三年生』を感じて、役者さんって……凄い。
 個人的に テスト後の教室を立ち去るシーン、(健という役の)荒らさの一面が見えるのが好きすぎてしまったな。てか担任……担任😠 全体的に良い人が多くて見ていて落ち着いたけど、担任に関しては 担任……😠になってしまうな。そういうとこあるよね、大人って……。

 齋藤潤という役者に興味がある、という人にはマジで瞼の転校生見て欲し〜〜〜……になるな……。ただでさえ今2つの出演作を見て 無限の可能性……になってるのに、まだまだ全然若くてここからだと思うから まだこの先に途方もないほど未来が広がってると思うとこっちの胸がいっぱいになってしまう……。まだこれから……年齢とか……人生経験とか重ねていって、色んな一面を持っていく齋藤潤という役者を見ることができると思うとそれって 凄すぎる……。

 なんかあの 若い方に対していい歳した大人がどこまで(どの様な形で)応援の感情を持っていいのかってすごい難しい。こうやって胸をときめかせていることにもうなにかの罪悪感を感じつつあるよな。(今更遅い!)
 なにはともあれただ、これからも齋藤潤という役者さんのご活躍を心から爆祈りさせて頂きたいという気持ちでいっぱいです。

・役者さんがみんな良かったな〜〜!個人的にぱっとまず思い浮かぶのは、茉耶役の葉山さらさん。登場した時からなんというか、あまり演技を感じさせない話し方で、すごく 生きている中学生の女の子……ということを感じさせられてしまった。健の部屋に三人で集まるシーンの会話のテンポ感がすごく好きだった。あと茉耶は全てにおいて行動力が凄すぎる。
 見ているうちにどんどん惹かれていって、とどめに最後の舞台で強烈に印象を刻み込まれる……という面では、松藤史恩さんは本当に凄かった。納得の主演だ、これは……。ぱっと見ですごく女性らしい華やかさがあるとかではない、素朴な男の子という印象がある中で、ひとたび舞台に立つと なんというか 綺麗だ……って印象で魅せられるのが、ただただ凄いな………………としか言えない。最後さあ、最後〜〜……最後良かった……。

 なんで齋藤潤さんっていつも色んなものを奪われる役ばっかり…………………………(まだ出演作2作品しか見ていない奴が何を……)  齋藤潤さんがまた青春の大切な一瞬を刹那の罪な存在に奪われているので、見た方がいい。

・座長がさ〜……父親としての言葉を届けたいのに、裕貴にとっては座長というそれが大きすぎて ずっと親子関係には不自然な敬語は外れないままで、そこの……すれ違いのようなものにずっと ぎゅわ……になってしまったよな。最後の舞台を見せられたらもうなんか 裕貴、お前は役者で生きろ…… という気持ちにさせられるから、今後……どうにか彼と 遊飛座が末永く……末永く在れたらそれが全てで……どうか……と 願わざるを得ねえ〜!裕貴が生きたい場所はここなんだよな……そして最後、一番に見て欲しかった、届けたかった人からありったけの賞賛を貰えた あの瞬間……がさあ……多分これからもずっと、裕貴が役者として舞台に立ち続ける中で、ぐっと支えてくれる一瞬なんだろうな………と思うと……… あ〜…………  眩しすぎる…………
 話がズレましたが お父さんの話に戻るけど、多忙で目を向けてやれない瞬間(最初の学校の所とか)もあれど、ちゃんと父親として息子に向き合っているお父さんで良かったな〜〜という気持ちがデカい。確かに普通の家庭とは言えないけれど、それでもちゃんと、ちゃんと親子だし、裕貴を息子として 一人の人間として尊重しているから、そこになにか 不穏な空気とかがなくてよかったし、裕貴が自身の進路に対して考える様な一瞬もあれど、最終的にただまっすぐに自分の決めた人生を進む(んだろうなあと、見ていて感じる)のも……良かった。ここでやっぱり別のことがやってみたくて!とかにはならないんだな……っていう………

・あと、主題歌?主題歌でいいのかな なんというか……エンドロールの音楽があれなの、すげ〜良かったな。健の部屋で三人集まった時のちょっとポップな印象の音楽とかもそうだけど、なんか 映画全体の雰囲気に対してそいうどこか…… ちょっと弾けた要素?というか 上手く言葉に出来ないけど、そういう部分が加わるのが良かったな。大衆演劇というテーマで、作品全体的に静かな印象(BGMが豊富とかでもない)もあって 心にぐっと感動を刻む物語であるなら、そのまま和風な雰囲気の締め方とかも出来たようにも思えるけど、そこにあえてあの雰囲気の曲……アイドルソング、を持ってくる感じ 〜〜良かった………… てかアイドルソングのメロディで泣く人間なので感動の気持ちにぐっと寄り添ってくれてそれが嬉しかったな………………



別に 年齢がどうこうで役者さんを語る必要というのはあまりないと思うと思うのだけど、なんという〜か…… ここ最近で、今まで(私がここ数年あまりメディアに触れてこなかったから)目にしたり意識したりしてなかった 現在中学生〜高校生くらいの役者さん達、の凄さを目にする機会が多くて、ただただその眩しさに涙するばかりで…………。すごいな、未来って明るい……。
他の作品もそうだし、この作品もそうだけど、今新しく知った名前をこれからもきっと 探したり……目についた時にふと意識を向けてしまうんだろうな、と思うと、これからのことを考えてしまうよな……。彼らの未来もそうだし、それを目にしていくかもしれない自分の未来もそうだし…………。

見て良かった、知れて良かった、という気持ちでいっぱいだ。(この作品のことをちゃんと覚えておきたくて、パンフレットも買った。)川口に無理なく見にこれる環境に生きててよかった。あまり上映館が多いわけではないのが惜しまれるけど、これからいろんな所でも上映されていく中で、少しでも色んな人の目に触れたらいいな……と思う。見て欲しいと思う。良かったです。