本の本質(成田悠輔さんの人生を変えた本、を見て)

(https://youtu.be/oFzpVOKdrSE より)
XITのメガネや『22世紀の民主主義』等での老害自決などの発言でご存じ、成田悠輔さんのお気に入りの本がユーチューブにて動画となった。そこで、成田さんの本に対する考え方が、私にとっては触れたことのないものだったので、記しておきたいと思います。

1.『意味の変容』 森敦
2.『トリオリズム』 叶恭子
3.『グレープフルーツジュース』オノヨーコ

この3つについて、自身の考察を口にしていた。



まず、感じたのは、「何その本?」であった。そういうニッチものを読んでやった、みたいな感じが愛読家の間では常用なのか。すごく新しい価値観であった。



次に、成田さんの本へのメッセージの見出し方である。別に書いてあることから論理性を敷いているのではなく、自分の感性で感じ取っているイメージを持った。
主に、『自伝哲学』についての考察をしていた。歴史上、体系立てていないものや人間の欲というものこそ本質たるものだと言っていた。
私も若新さんではないが、このまま一生思春期なのではないかというくらい思い悩みもするし、躁鬱のような生き方をしている。だからこそ、成田さんも同様で、文学の奥に潜む“暗い先の温もり”のようなものに、なんとなく親近感を感じるというイメージは私にもある。これを成田さんは「違う動物を見て癒される感じだ」と表現していた。


最後に、本の役割について。私は先ほどから、価値観が変わった的なことを記しているのは、「本って学ぶために読むのじゃないの?」という気持ちがあったからだ。実は、そうじゃない面も当然存在するのだと、多面性があるのだと感じた。
“学ぶ”ための本ではなく、発想の種を提供してもらうための『媒介』としての本なのだということだ。もちろん人によってこれらの本の解釈は千差万別であろうが、

あと個人的に、成田さんのような、キレた頭の研究者でも、人間性を常に求めているのだと思うと、なんだか、環境問題だとか人獣感染症だとかアヘンだとか言う世の中で、日本の清々しい水やそこに住む生き物たちを見ているようでとても安心した。

(余談)
個人的に好きなのは、“詩家”かと言われれば、実際は詩家なのが長渕剛さんである。(アイコンの通り)
特に私的に、今回の趣旨の一つである『自伝哲学』のような“詩”に近しい曲は、
・Who am I
・猿一匹、唄えば侍
・ガンジス
・友達がいなくなっちゃった
・花菱にて

である。是非これを見たからには、歌詞を拝見してほしい。
ポピュラーな歌とは、誰かを励まそうとする論調が多いと感じる。しかし、これらは成田さんの言う本と同様、主語がずっと自分か他人の視点なのである。そういうところが、嘘くさくない、“なまもの”をみているような気になり、とても清々しい。

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