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第4回 「ダイヤモンド」長渕剛を考察する。


 みなさんこんにちは。
今回は、2023ツアー「OH!」に向けた一作ということで、(おそらくアルバム入りであろうと予想する)ダイヤモンドについて考察していき亜\隊と思います!
まず自分は大学一年生で、剛大フアンであり、以前にも第1〜3回分(とんぼ、英二、RUN)もこのNoteにて配信していますので、良ければご覧ください!!!m(_ _)m



1.ダイヤモンドの背景

この曲が発表されたのは2023年4月8日。長渕剛のドキュメンタリー映画(?)が発表と同時にこの曲がいわば「主題歌」のような形で知ることとなりました。

(厳密に言うと、2022REBORNツアー鹿児島のYouTubeにてチラッと見受けた節はありますが。)

そのドキュメンタリーがまた秀逸で、まさしく曲のまんまなんですよね。
具体的には、長渕さんが日々ツアーを開催するにあたっての様々な苦悩が生々しく描かれています(というかそのまんますぎる)。

特に印象的だったのは、
照明や音響、その他音楽担当すべてのイベントスタッフに向けて放った言葉。

「何回も同じことを言われてわからない奴は、

辞めちまえばいいんです。」

「お客さんの一喜一憂についていってないんです。
 救ってあげようって気持ちがないんですよ」



そして2つ目。

「出るところと引っ込むところを心得てるって言うのが大人だけど..」

「壊せよそういうのは。破壊しろよ。」



いやぁ〜。。。感慨深いですよね。

他YouTube及び Shortでもそのセリフや、ドキュメンタリーの一部が見られるので是非ご覧ください。
もし全部見たい方は、AbemaTVにて配信しているやもしれません。
(すいません、未確認ですm(_ _)m)



2.ダイヤモンド

では本題に参りましょう。


小さな村に生まれた
大きな夢を見た
川の向こうの空を見つめてた
だけども僕はこの橋を渡れない

ここはどこでしょうか。
おそらく鹿児島でしょう。
幼さが伝わってきました。
渡れない育児なさも伝わってきました。
しかし私は、小さな頃の剛の夢がなんだったのかはわかりません。

詳しい話は後の「3」で語りたいと思います。


僕は夢に一歩近づくと
夢は僕に一歩近づいてきた
惜しげもなく強く憧れた
一度でいいからこの橋を渡りたい

ついに近づく剛の歴史。
当初のデビューの回想でしょうか。
近づけば近づくほど、憧れてゆくその姿。
そういえばそうでした。剛は吉田拓郎氏に憧れたと話していました。
中学高校はそうだったでしょうが、果たしてこの頃の対象は同じなのか。

また、「渡れない」が「渡りたい」になりました。
憧れる強さは変わりないようですが、いざ動いてみてはや〜年…調子が出てきたといった感じでしょうか。そして「巡恋歌」「風は南から」「順子」…となってゆくわけです。

(まあ、そもそも論、こんなファンに毛が生えたような一回生が気軽に話せるほど、長渕さんのことをずっと見てきたわけじゃありませんが(汗))


暗がりの路地から太陽を追いかけ
息が切れても走った
笑われても構わず走った
膝を擦りむき痛かった

やはり”刺さる歌”というのは、具体的でないものの方が、人それぞれが色んな絵を描くことができるのでしょう。

この頃の剛は「息が切れても」どころじゃなかったはずです。ここを抑えて、歌全体のバランスまで考慮するものなのかと思うと、歌作りも大変です。
そして「笑われても」「膝を擦りむいても」走る。

どの頃の剛なのか。時系列は定かではありませんが、ツアーで倒れたあの頃を今の剛も鮮明に胸に刻んでいるのでしょう。
そうです。似た曲がありました。


「負けた負けた 自分に負けた
負けた 負けた 今度ばかりは」
(STAY DREAM - レース)

「負ける」ということに対する、剛のストイックさがひしひしと伝わってくる曲です。



そしてサビです。

負けない負けない負けない
もう負けない
強くなるんだ絶対に
迷わずこの川を下ってゆけ
かならず海が見えるから

このシーンは、まるで過去の自分にエールを送るかのようです。本当はファンに対して、とも思いたいですが、
そこについてはSTAYDREAMと同様でしょうか。
「その痩せこけた頬のままで」。


打ち捨てられた夢の残骸を
僕は体になすりつけて
どんなことしても輝いてみせる
僕は100キャラットのダイヤモンドさ

この「ダイヤモンド」の文字を安易に使わないところも重さがあって
またいい。

一度打ち破れたような口調で続く曲。
しかしこの頃、剛の母の病気も重なり、戦うことへの責任や逃げられない気持ちが付き纏っていたと思うと、とても投げ出したくなるような思いだったのでしょう。



天地に放てよう夢のひとひらを
舞い散る悔しさを数えながら
しどろもどろの恋に惑わされ
約束をうったバカと訳が違う

せっせせっせと頑張る日々。
私は、この歌詞でJapanライブをイメージしています。

この頃の剛の夢とは。何を夢見ていたのか。
何に憧れていたのか。
利権も金も愛も、剛は手にしたくなかった。

「長渕炎陣」より、このJapanライブツアーの終了後、剛はある重度の障がい者がいる施設に赴いたと言います。そして、ライブ後なのにも関わらず、その障がい者の方々に向けて何曲か歌ったそうです。
すると彼らは、手を必死に伸ばして、言葉にならない叫びを表していたと言います。


誰よりも人間になりたい思いだったのでしょうか。



風邪にさらされた僕の少年よ
陰気な言葉は川に捨ててきた
暗狂乱の人生さ
雷雨の中でも僕の覚悟は揺るがない

ここからまたもや、打ちのめされた感がある雰囲気です。
陰気な言葉を捨てた時代は、私的には「ふざけんじゃねぇ」以降。
剛のいう”陰気さ”とは、「不満」とは別のようです。
悲観的になるよりも、前を向こうという強い意志がだんだんと見え出した時期なのかなと個人的に思います。

そして、自分に打ち勝つための手段として、徹底的な体力作りを始めていきます。


僕は泣きながらまた走った
もうどうなっても構わない
海まで海まで行くんだ
必ずかならす行くんだ

”海”とは。
剛にとってゴールとは。

私が想像するのは、「海で死ぬ」という感情。
そこまでして海に執着するのにはやはり剛マインドが強く絡んでいそうです。

剛は以前から、「生と死は等価値」だとよく言っています。「今、死と向き合わないと生きることにならない」という価値観が生まれたきた頃なのかと思います。

それこそ、桜島ツアー。
(そして実際、のちの歌詞にも登場)

「桜島」と「Captain of the ship」を続けて歌うという、ただでさえ人間5人は死ぬような魂の叫びを日本に叫んでくれました。

この頃、私は生後一ヶ月。
それから月日は経ち、
昔から父の車には剛の曲が流れておりました。「桜島」然り、「蝉」、「FRIENDSアルバム」が幼少期頭に残っている曲でした。



負けない負けない負けない
もう負けない
強くなるんだ絶対に
迷わずこの川を下ってゆけ
僕は100キャラットのダイヤモンドさ

最初とはまた、違った景色の見え方ですね。
そして、「ダイヤモンド」。
覚悟が決まったような力強い声とコーラス。(YouTubeより)

そして次に続く…。



あぁ紫原(むらさきばる)に日が沈む
苦しみはやがて幻になる
錦江湾に揺れる月道を
僕は今静かに渡っている

負けない負けない負けないもう、負けない….

といった感じでフレーズが繰り返されていきます。

この情景をラストに持ってくるのはもう、反則なんですよ。。。(感動)
知覧には以前から行きたいのですが、鹿児島にもいったことありません。
それでなくても頭に浮かんでいく。
日が沈み、錦江湾の月道を渡航している…という。


もちろん桜島、などと直接的には言わないわけですが、自ずと浮かんでくるこの情景と「負けない」覚悟。

「苦しみはやがて幻になる」。
経験していないとわからないこの説得力。
ますます、今から「負けない」戦いをしに行くという覚悟の気持ち。


といった感じでしょうか。


3.この曲の真相



私なりに思っているのは、
この曲こそ剛の本当に作りたかった曲なのではないかと、
そう感じています。


剛はこの曲を歌い切った後に、なんと、、
「”赤”とんぼ」をハーモニカで演奏しました。
(クリスマスオンラインライブの終わりにも演奏していましたね。夕暮れを背に。)


ここにはどんな思いが込められているのか。
剛は以前から、「普遍的な歌作りに努めている」、と言う話を何回か言っていました。先月の「長渕剛三昧」でも同様です。剛はラジオの取材の中で、歌作りについて語っていました。無形のものを有形にするのはとてもしんどい作業だと言いました。そして、宇宙的なものに逃避していく、あの童謡のような素晴らしく普遍的な曲が作りたいといっていました。


つまり、剛なりの”童謡”だと断定してもいいくらいの曲だということです。


とはいえ、やはり本人も理解しているようで、「僕の歌は弱虫で、泥臭い」んだという認識です。この歌のイメージは、「長渕剛の生きた道」って感じですよね。手に入れたものや失ったものをすべて乗り越えてきた生き様ですよね。

これをねぇ、自分でわかることのできる、剛の思考の深さにはいつも感銘です(笑)。


いずれにせよ、
あと新曲が「ZYZY」という孫が生まれたことへの喜びの唄と、他10曲?ばかりリリースされるようで、もう完成しているようです…!!!
(Instagramより)



ライブはまだまだ先なので、待ち遠しいですが、
これだから頑張れるものですね。✨

私も学びました。目標に向かって頑張ることの大切さを。
なんだか高校の頃は、勉強なんか頭がかえって悪くなると感じた頃でした。そのため、大学受験勉強もろくにやらず、第一志望も見事敗れました。

しかし大学に入ってから、完全な自由主義となり、全て自分に委ねられる身となりました。「学をつけなくては」と強く感じたのを今でも覚えています。

回りでは、「起業だ挑戦だ」と、とても活気のある大学なのですが、やはり私には足りていないものがあると感じます。「努力」。


もっと繊細な人間を目指さなければならないなと日々感じます。

最後に、「命」のワンフレーズで結語とします。



「強いものほど細やかな風に泣き
みっともないくらいの恥を誇りに思うものだ」



というわけで以上となります。
次回もお楽しみに。


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