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営業と簿記 5/n 買掛金

 勘定科目について触れましたが、簿記の性質を表す特徴的な勘定科目をいくつか見ていきたいと思います。
 コンビニやスーパーなどで商品を買ったり売ったりする場合、飲食店で食事をする場合など支払いは現金が基本であると思います。
 しかし、お店をしている場合月末に一括で支払いを行う習慣があります。
 3/nで触れたトマトの仕入れでは以下のようになっていました。
 この仕訳ですと、その場で現金で取引があったという意味になります。
      トマト↓     現金↓
      仕入      現金
      20,000      10,000
               10,000
簿記は、現金の実際の状況には非常にうるさいです。
 月末一括払いの場合、トマトの購入者はまだ実際に現金を相手に渡していないことになるので、
「まだ現金は購入者側にあるでしょ、現金を渡していないのに現金勘定は使わないで」と簿記に注意されます。
 ですので、この状態をより間違いの少ない表現で表す必要があります。
この際に使う勘定科目が「買掛金」です。
仕訳を買掛金で行うと以下のようになります。

      トマト↓     注文受け↓
      仕入        買掛金
      20,000      10,000
               10,000

 これで、まだ支払いの済んでいない、言い換えれば現金が出ていく予定があるという状態を表すことが出来ます。

現金が実際に動くまでは安心しないのが簿記の性格です


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