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DCFでマルチプルを極めるnote3【適正PER編】

コンバージョンレート編EV/EBITDA編と併せて読むとスッキリ理解できるはずです。9000字のかなり充実した内容になっています。是非有料エリアもお楽しみください。

(2021/1/17更新)
後半にPERを残余利益モデルで表現する数式を追加して、バリュエーションの本質に触れています。PERの理解が深まると思います。

PERを極める

前回はEV/EBITDAを取り扱いました。CR/DR/gという3つのファンダメンタルズ要素が適正EV/EBITDAを決めます。

さて、次はお待ちかねのPERです。まず定義を確認すると、こうなります。

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カッコ内は1株当たりの数字です。PERを使って直接株価を求めたければ
上記数式からPrice=PER × EPS(1株あたり利益)ですから、適正PERに予測EPSを掛け算すれば適正株価になります。

今後は合計値である、Equity Value=時価総額と、Earnings=当期利益(NI;Net Income)を使います。

またもや数式を少しだけ変形します。

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最初の式は、EV=Equity Value(株式価値)+Net Debt(純負債)から来ています。ややこしくみえますが結局のところ、さきほどでてきたCR/(DR-g)から、純負債/当期利益を引いたものが残ります。

注意この場合のCRはFCF/Earningsなので、分母がEBITDAからEarningsに変わっています。同じ数字を使うと見当違いの答えがでますので気を付けてください。

念のため明記しますが、このnoteではファンダメンタルズを反映した「適正」PERを求める方法を研究しています。実勢PERまたは市場PERは簡単に求まります。株価÷EPSをするだけです。

有料版には以下のコンテンツが含まれます。実例も含めて解説されており、バリュエーションの理解が進みます。是非お楽しみください!

ーーー負債がない場合のEV/EBITDAとPERの違いは?
ーーー負債がある場合はどうなる!?
ーーー負債はどの程度インパクトがあるのか?
適正PERを実際に計算してみるー負債が大きい企業
まとめ:PERはEV/EBITDAに負債の/要素を追加
次回予告

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