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D-BROS Designer Interview「こどもの遊びから着想を得たカラフルなハンカチ」

出かけるたびに手を洗うことが日常になった今、身近なアイテムでちょっとでも気分が上がれば……。そんな思いで、D-BROSからハンカチが登場しました。綿100%で吸水性も良く、上品な風合いに仕上げています。今回、カラフルな2種のデザインを手がけた白本由佳さんに制作について話を訊きました。

白本 今回は“こどもの遊び”がテーマというか、そこから発想を得まして。

白本さんは人気の「こどもカレンダー」の発案者でもあり、デザインも手がけています。「こどもカレンダー」は白本さんのお子さんが今よりも小さい時に、こんなカレンダーがあったらな、というのをかたちにしたもの。

――こどもカレンダーの時もそうですけど、娘さんから受ける影響はデザインの中に反映されやすいですか?

白本 やっぱり自分の発想にない作り方とか、形とかが出てくるので。「これ面白いな。いいアイデア」みたいな感じで、ちょこちょこ覚えていて「ここだ」と思う時に、そのアイデアを参考にしたりしていますね。

お花のシールや丸シールをモチーフにした、ハンカチ「Bouquet」

白本 このハンカチのデザインは、娘がお花の形のシールとか丸シールとかをペタペタ貼っているのを見ていて、本人は花を作ってたと思うんですけど、それを決まった形のシールだけで作っているというのがかわいくて、その感じを取り入れてみました。

色紙のかけらを構成した、ハンカチ「Pieces of paper」

白本 もう一個の方もベースは一緒で、子どもが紙をきって切り絵のように作ったものからアイデアをもらっています。これは、形自体もそこから取ってきていて、不思議な紙のかけらを構成したデザインです。子どもは、もう中学1年生と小学5年生なんですけど、どちらのハンカチも当時保育園に通っていた時のものからアイデアをもらいました。

――保育園からもらってくる工作などはすべて取ってあるんですか?

白本 全部ではないのですが、私が気に入っているものや、本人が捨てたくないという代表的なものは取っておいています。子どもが二人いて、どっちがどっちかわからなくなるので、小さく名前と日付を裏に書いて月齢別にファイリングして。上の子が中学1年生になった今でもそれはやってますね。学校の課題とか、手紙とか。

――へえ、すごい! 今回の2つのデザインは大人の女性にもぴったりのデザインなので、お子さんをきっかけに生まれたデザインだとは思いませんでした。幅広い人に届くデザインですよね。

白本 そうですね。言い方は難しいけど、多くの人が喜んでくれるものを作りたいなと思っているんです。「こどもカレンダー」の時のように、自分がこういうものが欲しいというのがもちろんベースにはあるんですが、それを他の人も欲しいと信じて作っています。もしそれが私だけ欲しいものだったら商品としてつくる意味はないというか、作品づくりになってしまうので。自分の中で共感を得られるだろう、というものを商品にしたいと思ってやっています。それで実際に反響がよかったり、売れたりしたらとても嬉しいです。


白本由佳 
アートディレクター / グラフィックデザイナー

株式会社SHIRO代表。静岡県出身。大学卒業後、株式会社新村デザイン事務所、株式会社ドラフト、POSTALCOを経て、独立。2019年株式会社SHIRO設立。2020年〜 女子美術大学非常勤講師 2014年東京ADC賞受賞/2015年日本パッケージデザイン大賞 食品部門 銀賞受賞/2015年JAGDA新人賞受賞/2015年東京ADC賞受賞など


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