コラム Preliminary Sketch AIと遊ぼう 其の肆
前回Stable DiffusionベースのLINEアプリ『AI画王』でサイバーパンクな近未来都市を作画生成しましたが、前回の終わりに告知したようにキャラについても描画させてみたいと思います。
今回も最初のコラムに掲載したマンガ原稿をベースにそれに沿った主人公の女性キャラをAIで描いてもらいます。GPUを搭載したPCにStable Diffusionを設定してプロンプトを書けば、もっとちゃんとした絵を描いてくれるはずなのですが、今回も前回同様、簡単に誰でも導入出来るスマホアプリのAIという縛りで色々試してみたいと思います。
では、LINEでAI画王を起動します。
カテゴリーで「アニメ」を選択しました。
とりあえずお題として「サイバーパンクガール」と入力。
すると、マジですか!?
驚いたことに、昔私がクラファンでアニメ製作を試みたAmigoAnimationの『ABC of AKARI』のアカリそっくりなキャラが出てきました。
偶然でもコリャなんか凄いですね~(笑)
しかも、ABC of AKARIのスピンアウト(派生)プロジェクト『あかりの誓い - Akari No Chikai / The Oath of Akari』の主人公アカリのワンシーンにそっくりという偶然が!(^_^)!
この後、AI画王から質問を英語にすると描画が早くなるという返事が来たのでこの後は英語に変更する事に。
A red-haired, green-eyed bounty hunter from a cyberpunk near-future. She has headgear with antenna radar like horns, a high-tech battle suit, an on-trend cape like a western gunfighter.
そしてその結果がこれらの画像です。
時々、人体の構造がどうなっているのか解らない謎の絵を吐き出してくれるようすです。
この「アニメ」のカテゴリーで生成したイメージは、なんだか懐かしい昭和感も相俟って、まるで駄菓子屋で売っているような著作権無視のパッチモンキャラクターのメンコや景品くじのパッケージ絵のオンパレードみたいです。
まあ、自分の思っていたイメージとは違うけども、この生成結果は想像以上に斜め上をいっていて面白いですね。
AI利用が個人のアイデアの引き出しを広げる引き金になるという意味では、これらは作品のキャラ作りの参考になるのかもしれません。
ここでちょっと趣向を変えてみましょう。
実写映画ならば主人公のキャラはどうなるのかが気になったので、生成カテゴリーを「映画」変えてみることにします。
結果これらの絵を生成してくれました。
流石AIですね。まるでリュック・ベッソン監督が実際に撮りそうな雰囲気のフレンチSF映画っぽいです。中には関節や装備品で構造的に有り得ない絵とか有りますが、赤毛のキャラがミラ・ジョボビッチやスカーレット・ヨハンソンぽい強そうな美女達を次々と生成してくれました。
メビウス・ジャン・ジローやエンキ・ビラルのバンドデシネ好きの私にとっては、雰囲気的には好みのイメージだったりします。もう此処まで来ると最初の叩き台のマンガとはかなりかけ離れた感はありますが(笑)
AI特有の奇妙な部分も多いけど、質問事項をプロンプトで詰めていっている訳ではないので、この辺がスマホアプリの限界かなって気もします。
まあ此処まで来たらついでなので、カテゴリーの「漫画」を指定して生成もしてみました。
なんじゃこりゃ!!
「漫画」で生成された結果は、ごっつい女子プロレスラーみたいな、鍛え上げたボディが自慢の汗臭そうなゴリゴリのアメコミヒロインばかりじゃないか?
どうやらAI画王は日本の漫画からは何も学ばなかったようです(笑)
次回その伍に続く
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