見出し画像

「Deja Vu」雑感想


 突然ですが皆さん。TOMORROW X TOGETHERが2024年4月1日に新曲としてリリースした「Deja Vu」、もうお聴きになられましたか?
(きっと私の記事を開いた方々は基本ご心なMOAであると推測されるので野暮な質問ではあるでしょうが、念のため。)

私はリリースされてから「Deja Vu」だけでなく、アルバム全体の曲をもう毎日聴いていてるのですが、何度聴いても飽きない最高の「名盤」だと思いました。まあ、私は普段からTXTのコンセプトやストーリーを熱心に考察し、しっかり描かれているもの・伝えたいメッセージ性を把握して過去作品か今までの展開を理解し味わって咀嚼できているような、いわば「考察班」の一員ではまったくないため、正直一曲一曲、ミュージックビデオにおける的を射た発言や思考を発信することはできません。(いつかはちゃんと大筋だけでも正しく理解したいとは思うけれども)が、一個人としてなんとな~く気になったことや感じたことをちょびっとだけこのnoteに記させていただきます。



1.今作「Deja Vu」におけるボムギュについて

光のベールで新婦のように輝く、ボムギュ

︎︎ もうね~~~~~~~~!?!?!?!?!?ずっと、ずっと、このボムギュに、狂わされていますよ~~~~~~~~!?!?!?!?(はい。)
初見で見たとき、「あ、ついにパンシヒョク、やったな?」と思いました。はい。ありえないでしょ、普通に。これは褒めておりますが。こう、K-POPのMVにおいて、ストーリーやコンセプトに沿った世界観を形作るために賛否両論あれ異性を使った描写を採用する──というのはよくあるのだけれども、まさかその「異性」(今回は異性と言い切るものではないし、実際映像内では性別の垣根を超えた「神聖な何か」であるというのが私の見解です)がメンバー内部から選出されるという前代未聞であろう試みに驚愕せざる得ませんでした。え?ほかのグループでもおふざけ等抜きでこういう風にメンバーを描写していることがあるのか?いや、ない。反語を使うくらいにはありえないお話ですね。この「女神ボムギュ」の考察は大層にぎわっておりましたね。私も相互フォロワーたちと一通り考察しあいまして、ある程度私の中での「女神ボムギュ」の見解が固まりました。
 MVにおける「女神ボムギュ」と「ボムギュ」はまったくの別人ではあるのでしょう。描写を見てみても他のメンバーと同様に描かれているボムギュは何かを思い出したかのように飛び起きていますし、最後にヨンジュンを救ったボムギュも「女神ボムギュ」となんらかの因果はありそうですが一応当人の状態で救い出していますね。実際「女神ボムギュ」は今まで描かれてきた「君」と同義若しくはそれに近しい存在であると思うので、この役はボムギュがやるべき存在なんだ!ボムギュのために考えた設定なんだ!というえげつない性癖吐露のものではないはずです(笑)。ただ、今作では敢えてそんな意味深なキーパーソンをメンバーにやらせることが重要だったんでしょう、しかも通常のボムギュとの境が溶け込んでゆくような、まるでそれが前世だったかのように描写する──そうすることで、ストーリー内におけるボムギュの位置付けの「大ヒント」をこちら側に提示した。という解釈ができるんじゃないかと思いました。んで、2割くらいは監督や上位存在(濁し方…)の性癖なのかな。
普段からボムギュはほかのメンバーと違う描写をされることが多く、(勿論全メンバー違う描写が多いんだけど笑)謎の存在、異質な存在として解釈され考察されていたけれども、今回の決定的な描写である程度ボムギュの立ち位置が「正」であるような見解を得られたな。という何ともうれしいMVでした。

 ここからは私の思想における戯言でしかないため流していただいて構わないのですが、ひとつ懸念されること──オタクという身勝手な立場でありながらこんな心配をするのは如何なものか?ということではありますが、やっぱり本人はこういった中性的──さらに踏み込んで言えばより女性的な演出を施された役柄を演じることに抵抗があったりするんだろうか?という感情や、「ボムギュ、ツインテールでカムバックしよう!」みたいな思想をお持ちであるヤバめの人間が上におりますから、そういう人間・オタクから露骨に23歳成人男性アイドルに向けるものとはまた違った限りなく不健全な方向での搾取に対しどう思ってるんだろう…のような、まあ「一番人生すべてを搾取して悦んでいる態度のでかい消費者がそれ言う?」と言われても仕方のない身勝手な心配をしてしまいました。ただ、「MVが上がった時にMOAの(エクステをつけてより長くしたボムギュへの)反応が良かったから、これはもうすぐに(画像を)あげるしかない!と思ってインスタに投稿した。」(うろ覚え意訳)とエゴサーチをして、MOAの反応にプラスの感情を抱き我々のためにインスタグラムに投稿してくれたり、ステージにおけるコンセプトを鑑みて長髪にしてみる…などのスタイリングを自ら提案しているような姿を見ていると、表現されたものに製作者の趣向が露骨に投影されていることだけに目くじらを立てて、当人の意思表示が明らかでないのに「これはおかしい、立場を利用した不当な搾取である」と、搾取の当事者である己を棚に上げながら言及「しすぎる」ことは控えても良いのかな、と胸をなでおろしました。
 とにかく今後のカムバックが気になりますね、ここまで物語の伏線を回収にかかったカムバックは今回が初めてな気がしています。実際今までは我々に新たな問題を提起する「承」や「転」のようなものが多かったと思いますが、今回は「結」に向けての伏線回収と伏線の張り巡らせ方だと感じられました。とりあえず全人類に私が狂った「女神ボムギュ」を見ていただきたいので、この章はインスタグラムを貼って締めさせていただきます。



2.「Anemoia」に思い馳せてみる


 今回、「Deja Vu」内でもちらっと歌われていたり、「Anemoia Remix」がリリースされていましたね。しかし、ここで一つ疑問を提示させていただきます(笑)。そもそも「Anemoia」とは何ぞや?と。

アネモイア(Anemoia)
ーその時代を経験していなくても、古いものから郷愁を感じる現象を指す。

下記から一部抜粋


つまり「Anemoia」というのは昨今日本でも流行っている「Y2K」だったり、「昭和レトロ」、「平成懐古」のような「エモい」文化に近しいものなのでしょう。このコンセプトを踏まえて今一度「Deja Vu」を聴いてみるとまた違った味わいが生まれてくるなぁ、と感じました。
実際、初見で楽曲を聴いた際に出てきた感想は「あれ…!?今は2stepやら(音楽知識がないので的外れでしたらすみません)おしゃれで、それでいて軽やかで、後に残らないさわやかさを持ちながらも耳から離れない…!のようなくどくないくどさを持ったイージーリスニング曲が覇権をとるような時代に、ここで敢えて第三世代あたりで旋風を巻き起こした重く、叙情的な、『元祖K-POP』を持ち出してくるとは…どこまでも逆張りするグループ、どこまでも時代を塗り替えようとする志のあるグループなんだ!」と感嘆し、TXTが普段BTSの後輩と揶揄されていたから二番煎じにならないように細心の注意を払っていたのではないかと思うほど手を出してこなかった、言わばBig Hitの十八番である「第三世代の定石ソング」に遂に手を出せるほど大成したんだ──そのような感想を抱きました。その後「Anemoia」というコンセプトをつかみ、実際に事務所が少し前の流行りなんかを意図してこういう楽曲に仕上げたんだろう、という確信に繋がりました。
 「Anemoia」が今回の楽曲における重要なコンセプトであると思いますが、今回のアルバム「Tomorrow」においても干渉しているように感じられました。
まず、「Deja Vu」という曲名であるように、今回のアルバムにはMOAならわかる数々の「デジャヴュ」が張り巡らされていました。(何度も繰り返しますが)私は考察に精を出してきた人間ではありませんので、一般的なMOAがなんとな~く既視感を覚えたことのみ言及させていただくのですが、そもそも「Tomorrow」というアルバムタイトルは「TOMORROW X TOGETHER」の根本的なコンセプトからとられていますし、前回のアルバムから徐々に匂わせられていた「eternity」を彷彿とさせる構図、ネームチャプターやTUストーリーを連想させるワード…など少しあげただけでも今回のコンセプトがMOAに既視感を与え、ここからストーリーが開けてゆく様を描こうとしているように見受けられます。そして、「Deja Vu」の歌詞に注目してみても今までのタイトル曲のカラーフレーズを焼き直したような部分が数多くありました。まるで今まで描かれてきた「僕と君」の関係に対する集大成のような歌詞、MOAからみても過去の楽曲に思いを馳せることのできる素敵な総集編(この感覚はどちらかというとMOA DiaryやBlue Springなんかのファンソングに抱くものなので厳格に言えば違う気はします)──この先にある新しい「ハッピーエンド」に向かうため、過去を清算してゆく、そんな「デジャヴュ」を演出しているように見受けられました。
いままで語った「デジャヴュ」は我々視点から味わっているものですが、コンセプトの中にいる5人にとってこの「デジャヴュ」は明確にわかってはいないけれど確かに経験したような、懐かしさを孕んだ、忘れてはならない「promise」であるはずだ。という知らない既視感──つまり「Anemoia」のような感覚に当たるのでしょう。厳密には「Anemoia」の意味とはまた違うかも知れませんが、知らないけど知っているはずの君、知らないはずだけど知っているあの思い出の場所、そんな意味合いを含んだ「デジャヴュ」。Anemoia Remixは前述の通り、より「Deja Vu」で描かれている5人が持つ知らない既視感、過去への回帰の感覚にこちら側も浸れるので良いRemixだと思うので、聴いたことのない方はぜひスミンの合間に挟んで聴き比べてみてください。

 ここからはまた余談になるのですが、今回のMVは「Anemoia」を演出するため敢えて画質を抑えられていたんでしょうか。直近のカムバックでのMVは大抵2160pまで画質設定が弄れるようになっているのですが、「Deja Vu」に関しては1080pが限界という…。コンセプトに忠実なのは素晴らしいし0×1=LOVE SONGの字幕では「1」に拘って多言語の字幕で唯一の存在を表すために単語の一部を「1」に変換するほど凝ったことをする事務所ですから今回もそういう細かいところまで演出を怠らない節に感動する──けれども!!!オタクとしては、やっぱりめちゃくちゃ高画質でTXTの顔面拝みたかったな〜!!!(笑)、いや本当にそれだけなんです。さらに言えばボムギュのキラキラパートが多すぎてしっかり顔を認識できるパートが少ないこともあるんですが(文句多すぎ芸人か!?)、いつか高画質「Deja Vu」が拝めることを祈っています(笑)。その代わりbehindはとても良かった、なのでMemoriesでより深掘りされていたら嬉しいな〜。


小ネタ:頑なに「1」を使う字幕



 という訳で長々と感想を書かせて頂きました。ここまで律儀に読んでくださった皆様には感謝しかありません。本当は「Tomorrow」全体のお話もしたかったですし「Deja Vu」のもっと深層考察もしたかったんですが、気付けば筆が乗っており4000字を超えていることに気付いたのでまたの機会、また気が向いたらちまちま更新したいと思います(笑)。ここで語ったことは完全に個人の主観であり、その範囲を超えることはありませんがもし何か思うことがあったり疑問点があればいつでもコメントや外部リンクにあるXのアカウント若しくはマシュマロで受け付けております。最後に、今回のカムバックがもっともっと成功することを祈ります。TXTにたくさんの関心と愛、祝福がありますように。
(MVを回しましょう。投票しましょう。音源を聴きましょう。そしてTXTに不利益を被るような投稿を控えましょう。の意)


2024.4.13. 白昼夢

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?