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クッキー缶

小さい頃、親がどこからかもってきたクッキー缶からクッキーを選ぶのがとても好きでした。

シンプルなバタークッキー、チョコチップクッキー、ココアとバターのマーブルのもの、アーモンドが入ったもの、赤いゼリーがのってるもの・・・
1度に選べる数は親によって決められてたから、小さい子供にとってはどれを選ぶのかすごく重要で、目をキラキラさせながら真剣に選んで。
本当はいっぱいたべたいけどだめだったから、早く次の日のお菓子タイムが楽しみだった。

そこから20年弱。
大人になった私は、好きなクッキー缶を自分で買えるし、クッキーも好きなだけ食べれるようになったけれど。
買うのは自分の誕生日の時期だけで、宝箱のような箱の中が寂しくなることが勿体無くて、1日2個とか3個とか、少しだけ食べて箱をとじて、また次の日にお楽しみをとっておいて・・・
食べ方は子供の時と変わらず、ただ、少しだけ食べることに対してちょっと意味を見出してみたりしている。
あと、昔は甘い飲み物と一緒だったのが、ストレートの紅茶かブラックコーヒーにかわったかな。

自力で楽しみを得られるようになったけど、その楽しみがより楽しくなるように自分を自制することができる。
ちょっと食べることは、我慢することではなく、楽しむ過程のひとつにかわっている。
そんな変化がちょっと嬉しい。

さて。来月が誕生日なので、今年買うクッキー缶を探そうっと。

※写真は、私の好きなクッキー缶、太陽ノ塔洋菓子店の【タイヨウノカンカン】

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