20230313のガムボール


村上春樹の1973年のピンボールを読んだのはつい最近だった。
ちょうど読み終わった日に、母親と「キシリッシュ」がなくなるという話をした。
私は、「ミンティア」の台頭だと言った。
母親も同意した。


それから、それからたった3日後の話だ。
今日、ニュースアプリで流れてきた記事を見た瞬間、
身体の芯がすっぽり抜けて、空洞になってしまったかのような感覚に陥った。
私はたった一言、
「死んだ」
と言った。
自分の一部を形成した先生を弔うのに「死んだ」は流石にないだろうと思う。失礼この上ない。
何も考えられない分、何も出てこない分、その出来事を受け入れようとしていた。

ああ、もうあなたの本を見るたびに、
「お亡くなりになった先生の本だ」と思わないといけないのか。


私が大学進学に前向きになれたのも、あなたと川端先生のおかげだ。
まだ一読者としてあなたから文章や思考を吸収するしかない私は、これからもあなたの本に縋り続けるでしょう。たった一読者として。
尊敬する大江先生へ。
謹んで追悼の意を表します。

そしてこれからもよろしくお願いします。



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