見出し画像

実に困った。

「見よ、この軽快な走りを!」
と言わんばかりの息子は、4歳を前にして補助輪が外れ、自慢の愛車をブイブイ言わせている。
その姿を観た僕は、例外に漏れることなく一人の父としてそれなりに感動するのであるが、同時に自転車屋を営む者としては、この体験(どのようにして練習させたか)をこれから補助輪外しに挑戦する沢山の子供とその親御さんたちの役に立てたいという想いを抱いていた。

それだけに、″困った″のである。

なぜなら息子は、放っておいたら乗れてしまったのだ。もちろんいきなり乗れたわけでもなく、何度も倒したり転んだりしていたが、僕は彼なりに学んでいるように観えたので、あえて控えめに、彼のそばで観察していた。すると彼はあれよあれよと自分自身で乗れるようになってしまったのである。

乗れるようになるための上手なサポートの仕方を提案したかったのだが、いま僕が伝えられる経験談としては『彼らも自分で考えてやりますので、どうぞ側で見守っててあげて下さい、、、』というライオンのようなやり方法しかない。

いやはや、実に困った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?