本節では、現代青年にとって人格の修養が切実に必要であると強調しています。渋沢先生は、維新以前の日本が道徳的教育に富んでいたこと、西洋文化の導入による思想の変革、儒教の退けられること、そして現代の道徳混沌を指摘します。また、国民としての恥ずかしさを感じ、利己主義の増加と国家より自己の富を優先する現象を憂慮しています。渋沢先生は、人格修養の重要性を説き、青年に真摯さ、率直さ、精気、活力を持ち、国家富強のために努めるよう呼びかけています。また、忠信孝悌の道を重んじ、智能の啓発を促し、成功は高尚な人格と正義正道を通じて得られると主張しています。
ちまたでは関東の某芸能事務所や関西の某鉄道会社の一芸能部門が少年少女に犯罪を犯しつづけていたことがやっと公に報道されるようになりましたが、人類といえどもイチ動物なので生まれながら変態癖をもつ人物が生まれることもあるでしょうし、古くは機能していた組織ルールが機能しなくなることもあるでしょうから、それに道徳がブレーキをかけるのが本来の姿であると思います。
日本はすでに組織や社会のモラルが機能しない国に成り下がっているので、なんらかのレジームチェンジが必要なのかもしれませんね。