本節では「心学」という実践道徳の流派が紹介されています。この学派は徳川幕府中期に始まり、石田梅巌によって提唱されました。彼の著作「鳩翁道話」はこの流派の一部です。梅巌の門下生である手島堵庵と中沢道二によって広められた心学は、社会に普及しました。中沢道二の「道二翁道話」には、孝行についての教訓が記されており、自然体であることの重要性が強調されています。また、教育に関しては、現代の教育制度が人材供給過剰を引き起こしていると述べており、昔の教育方法がより効果的だったことを指摘しています。現代教育は多くの普通の人物を生み出すが、精神の面で欠けていると批判されています。