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大阪にあった『まぼろしのテレビ局』の話。

たまにはCMがわりに自著の宣伝をさせてください。私が2015年に東方出版からリリースした『まぼろしの大阪テレビ〜1000日の空中博覧会』のことです。

この本については、自分で何か言うより、私が一番気に入っている書評からの引用でご説明しましょう。

ㅡㅡㅡㅡㅡㅡㅡㅡ以下引用ㅡㅡㅡㅡㅡㅡㅡㅡ

1956年12月1日に開局した西日本初、全国3番目の民放テレビ局。
コールサインJOBX-TV、第6チャンネル。
当時ラジオ局だった朝日放送と新日本放送(現毎日放送)の合弁でした。
1959年6月1日に朝日放送ラジオと合併しABCテレビとなって消滅。
その間わずか1000日でしたが、なかなか“攻める”放送局だったようです。

テレビという未知のビジネスモデルを売り込む経営陣。
大阪を見下ろす生駒山の頂上にアンテナを建てる技術陣。
事件現場、野球場、富士山へと休みなく中継に奔走する報道陣。
スタジオをやりくりしてドラマ、音楽、料理番組を繰り出す制作陣。
すべてが「おもろいことはなんでもやろう」精神にあふれていました。
サブタイトルの「空中博覧会」とは言い得て妙。

(引用ここまで)

これを書いてくださったのは、東海ラジオ放送の源石和輝アナウンサーです。面識はないのですが、入手してくださいました。まさに概要はこう言う事なんですが、一番のポイントは、サービス放送から最終日までの2年半の全番組表を掲載している事で、これは世界でも始めての事だと自負しています。源石さんは、番組表を酒の肴にされたようですが、わかります。

資料ページと文章ページが10ページくらいづつ交互に登場しますが、冒頭の第1章以外は、放送にくわしくない方でもわかりやすく、ノンフィクション小説のような形式をとって、当時の社員の方々のキャラクターを可能な限り表現するように努めました。実際にご本人にお目にかかったりもしています。

何よりこの本は、朝日放送テレビの前史でもありますが、朝日放送からは写真提供以外ほとんど支援なしに作成しました。ですから公式資料としては扱われず『独自研究』として扱われていますが、これだけ情報を集積した本はありません。

一見、堅苦しい研究本ですが、中身は昔の図版も多く、休日に贅沢な『時間散歩』を楽しんでいただけると思います。4200円。決して損はさせませんよ!ちなみに、古本だとかなりのプレミアが、ついていますから、ぜひ新刊でお求めください。

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