鬼滅の刃はなぜヒットしたのか〜そのポテンシャル

歴代1位の興行収入を記録し、さらにその記録を更新し続ける鬼滅の刃のヒットの理由を考察する。

鬼滅の刃がヒットしたのは何をおいてもアニメ化があったからに他ならない。これは誰もヒットの前から鬼滅の刃を知ってた人はみんな思うところであろう。アニメ化がなければ、それもufotableによるものであったのが重要なポイントだ。

鬼滅の刃が連載開始されたのは2016年2月15日。週刊少年ジャンプ2016年11号からだった。絵が割ととっつきにくく少年誌向きではない感じもするが、女性には受けそうな要素をたくさん持っている。大正浪漫な感じであったり、主人公が耳飾りをしていたり、義勇がクールな美少年であったり。

もう冨岡義勇は薄い本でカプされちゃうよなって匂いがぷんぷんするのである。もう1話からぎゆたんカプは見えている。

ヒットというのは大体、女子高生から生まれると言われている。

その昔はマーケティング会社が渋谷の女子高生に紺のハイソックスを流行らせ、それが全国に波及したとかしないとか。

ブームは女子高生から発火して、おじさんが知るころにはオワコンになっているのである。

週刊少年ジャンプという完全なる男社会においても、単なるヒットではなくメガヒットいやギガヒットを生み出すには、女性を巻き込む必要がある。そう言った意味では初回から鬼滅の刃のヒットは約束されていたのかもしれない。

2018年6月4日にufotableによるアニメ化が発表される。ufotableによるアニメ化がなぜ1番のキーポイントだったのか。

それにはufotableという会社が手がけてきたアニメを見る必要がある。ufotableの代表作といえば誰が何といっても「Fate」シリーズであろう。聖杯を求め現代に蘇った英霊たちが戦うという伝奇ロマンアニメだ。

そして「Fate」は大人気のソーシャルゲーム「Fate/Grand Order(FGO)」の原作でもあるのだ。正確にはFateシリーズ自体はTYPE-MOONというゲームブランドから生まれているので、ufotableはあくまでFateシリーズのいくつかのアニメを担当したに過ぎない。

ただFGOのヒットにもufotableのアニメがあったからこそという部分がある。コアな同人の原作ゲームファン以外にとって、Fateというとufotableのアニメを指すことが多い。

年間数百億を稼ぐ超人気ゲームのユーザーにとっても、ufotableが手がけるアニメの動向は常に注視の的なのである。

こういったufotableのもつ多様な背景とファンが、ジャンプという王道中の王道と激突し、混ざり合って大きなうねりとなるのである。

ジャンプには「ジョジョの奇妙な冒険」という、王道少年漫画より少し大人向けの伝奇ホラーの金字塔も連載されている。そういった成功事例がないわけではないが、興行収入300億のマスを取れるかというと難しいと言わざるを得ない。

しかし鬼滅の刃という作品は確実に小学生たちの心もつかんで離さなかったのである。

それは必殺技存在である。

必殺技の考察と、アニメ放映からの動きの考察は次回に。




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