言わない方が傷つきにくい


言わない方が傷つきにくいことを知っているから、あまり自分のことは言わないようにしている。


私の先輩がそういった内容の話をしていた。
確かにそう。

人に話して、
逆に苦しくなるかもしれない。
期待していた返事が返ってこなかった。
問題は何も変わらない。
自分で消化するしかない。


自分が生きてきた背景によって内容は変わってくる。先輩の背景には、傷ついた体験があるのかもしれない。でも、私は先輩のことをほとんど知らないからわからない。


ただ、ぼやっと一瞬だけ、お話してくれたときがあった。
なぜ私だったかはわからない。
でも、話したいと思ってくれたらしい。
その時の私が、寝落ち寸前うつらうつら状態だったからかもしれない。

その話は、傷の根本なのかは分からないけど、先輩の人生において大きな出来事だったのかもしれない。

話さない方が傷つきにくいとわかっている先輩が私に話をしてくれることは、とても嬉しい。
考えたって答えは先輩しか知らない。
心を開いてくれてるのかな〜とか。
話したいと思える相手だったのかなとか。
傷ついても良いと思えたのかなとか。
時々思い出しては考える。



自分は、気づいたら口から言葉が出ていることの方が多い。
言葉のフィルターにかける前に口から出ている。
だから、意識していないと何を言い出すか分からない。
話をすることは好きだけれど、人に何かを話すと罪悪感に苛まれて苦しくなる。

自分が相手の時間をとっているということを認識して申し訳なくなる。
相手が許してくれていても、関係ない。
その感情はどんどん大きくなってさらに消化できない。

その時冒頭の言葉を思い出す。

話さない方が傷つきにくいことをわかっているから話さない。

確かにそれなら話さなくていいじゃないか。
先輩の場合は自分以外の相手から傷をつけられることを恐れて話さないのかもしれない。
一方私は、罪悪感などなどで自分で自分を傷つけることを恐れている。
だから、話さない方がいいと思っている。
自分で自分を傷つけるくらいなら人に話さない方がいい。

ちょっとだけ先輩の思考がわかった気がする。
そして自分のことも。

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