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感情・体験・パーソナリティ

近頃、感情・体験・パーソナリティについて考えることがあったので書き留めておきます。

AIや自動翻訳で情報は交換できるけど感情は交換できない

先日ベトナムに数名のメンバーで視察に行ってきたのですが、メンバーの1人が言っていました。他国語に対してのマインドセットが変わったと。エンジニアとしてのスキルとかではなく、母国語以外に気軽にコミュニケーション取れる言語があったほうが人生が豊かになると感じたと。ベトナムでお世話になった方々が母国語でない英語や日本語で楽しそうに雑談しているのを見て感じた彼は、普段はOSS活動で海外のメンテナとAI・自動翻訳で不自由なく開発できているそうです。その海外のメンテナと会っておしゃべりできない人生は楽しくないと。それを聞いて別の方が言っていた言葉がここの節題です。

人が介在することで得られる体験

娘がこの春からオンラインで通学できる高校に入学しました。オンラインで通学という新しい体験に加え、高校という新たなコミュニティに入っていこうとしているわけで当然不安があったようです。親子で一緒にガイドブックを見ながら、春休みを過ごしていました。そして彼女は1人でオンラインで行われる入学オリエンテーションに参加しました。

オリエンテーションを終え、数日経っていたところ彼女はとてもいきいきしていました。全校生徒が入るSlackがあるのですが、そこでは新入生が学校のことで困っていると、在校生がすぐに情報を探してきて渡してくれるのです。手を差し伸べてくれるメンバーがいた安心感は彼女の緊張をすっかり和らげていました。

組織内の情報をAIで探してくれるサービスなども登場していると思いますし、確かに情報収集はAIだけで完結するかもしれません。ただ、今回の彼女の体験は人の手が介在していたからこそだと思いました。

変換を通して失われるパーソナリティ

これまで述べたことを英語の通訳を生業としている妻と話していました。他国語はある程度学習すれば情報や感情を伝える事ができます。けれど語彙が少なかったり文法が疎かになると、パーソナリティが失われると教えてくれました。あなたもその壁にぶつかっているんじゃない?と。なるほど。僕は普段から外国籍メンバーと仕事をして日常的に英会話を行なっているためか、ヒヤリングはまあまあ、スピーキングは拙いが知っている単語でなんとか伝えることはできる状態です。ですがしっかり学んでいないため端折って話してしまうことがとても多いことに気づきました。

例えばベトナムでも会食を開いてくれた方とのお別れの際に本当は「こんな良い場所を探してくれてありがとうございます。食事もとても美味しかったし、特に〇〇という料理が大好きになりました。乾杯の文化も知ることができて良い体験になりました。日本に来たらぜひお返しさせてください。」と言いたいのに、「Thanks you very much, please come to Japan!」で終わり、言いたい事の10%くらいしか伝わっていないわけです。

上記は大袈裟な例かもしれませんが、語彙に関しても同様です。「美味しい」を伝えるためにも、delicious / yummy / yum / love it などからどれを選ぶかでも違います。髪は整え、ネクタイと靴もバッチリ。キリッとした顔で「yummy」だとチグハグな印象になってしまいます。セルフブランディングとしても一貫性がないことになってしまいます。


特に結論のようなものはないのですが、直近で連続して起きたとこに類似性を感じたので書き留めてみました。ではでは。

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