『仮想通貨冬の時代』に同情する
少し前のこのニュース。
3万ドル割れ目前時点のニュースで、現在(8月25日時点)ではだいぶ値は戻している。
しかし最近のCryptoCurrency界隈のニュースは割とネガティブなものが多い。
それは主に規制強化の文脈で報道されている。
例えばアメリカでは。。。
あるいは中国では。。。
規制強化に加えて、仮想通貨高を演出してきた金融緩和も縮小の兆し。
仮想通貨高を支えてきたもう一つのメインプレーヤー、ロビンフッダーもその勢いを落としている。
仮想通貨高など、所詮は超緩和相場の副産物なのかもしれない。
しかし、かつて金融機関に勤めた身として、金融業界では久々の大型技術革新の気配を感じていた分、少し寂しい。
無論、世の中のブロックチェーンエンジニアは、相場の上昇に一喜一憂することなく技術革新に励んでいるのだろう。
しかし相場が萎むにつれ、企業や政府からの投資も減るのは間違いない(政府に至っては投資どころか規制しようとしている)。
仮想通貨界隈では、大型機関投資家の参入を期待する向きもあるらしいが、受託者責任を負う立場の主体がそうやすやすと仮想通貨界隈に参入するとは思えない。
機関投資家の投資というのは、個人投資家がネット証券でアカウントを作成するのとはわけが違うのだ。
だからこれからしばらく、仮想通貨界隈を支えるプレーヤーが細るのは間違いない。
そして今再びの冬の時代に突入しようとしている。
私は仮想通貨のポジションを一つも持っていないので、冬の時代に入ったとて財布が痛むことはない。
しかし、少しばかり心が痛む。
私はデータ分析のお仕事をしているけれども、この界隈でもたびたび色んなブームがやってきては、ちやほやされ、そして打ち捨てられてきた。
AIブームなんかがわかりやすい例で、何度も持ち上げられては忘れ去られてきた。
今は量子コンピュータがちやほやされている。
そうでなくても、「データサイエンティストになって一発逆転」記事が溢れかえっている。
一方で回帰分析レベルの話が通じる人間は未だ少ない。
こうやってミーハーとFOMOの波に飲まれ続けている。
仮想通貨界隈も、外から見る限りでは似たような状況に見える。
技術やサービスの話は盛り上がらず、目にするのは「仮想通貨投資で一発逆転系の雑魚記事」か「とりあえずNFT始めました」系リリース。
NFT始めました系リリースはまだ界隈の盛り上げ寄与も期待できるが、その中身はたいてい「NFT参入を視野に調査を始めました」程度の記事が多い。
相場が萎むと、きっとブロックチェーン技術への投資は細る。
第2次AIブームの終了から第3次AIブームの開始に至る歴史を参考にするならば、おそらくここで踏みとどまり、ブロックチェーン技術への時間的・金銭的投資を続けたものが、10年後か20年後の覇者になっていることは間違い無い。
でもそこに至るまでの10年、20年は、ちょっと引くくらいの冷遇になるかもしれない。
私個人は、ブロックチェーンや仮想通貨は、世の中を大きく変える可能性を秘めていると今でも信じている。
でもきっと、今では無いのかもしれない。。。
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