【初段突破の道】両取り逃げるべからず
先日塚田女流初段に教えていただいた格言です。
いや、もちろんこの格言は知ってはいましたが、実践できていたかというと、できていない格言でした。
上の図は後手番の終盤の局面です。
後手番の私としては、美濃囲いの急所、"39角"の筋を狙いたいところです。
で、図の▲55桂と打たれた局面ですが、後手陣の守備は薄く、飛車を手持ちにしている先手の攻めを受けるのは難しそうです。
どちらが先に攻め切れるか、といった局面だと思いました。
▲55桂に対して、普通に受けるなら、54銀や54銀打ちが考えられそうですが、先手はもう一枚桂馬を持っています。
おかわりの55桂を打たれては、こちらの守備はさらに薄くなり、一気に寄せられても不思議ではなくなります。
そこで、『両取り逃げるべからず』です。
先日の塚田女流初段との指導対局で、「この局面は両取り逃げるべからずで攻めていけば攻め切れますよ」というアドバイスをいただいたのを思い出しました。
終盤における両取りは、スピードが遅いことが多いです。
こりゃまさにそうじゃねーかい。
▲43桂成は、成桂の位置が玉から遠く、まだ玉の右側にスペースがあるので大丈夫そうです。
▲63桂成としても、△同金と取れば、これも玉の右側のスペースが広く、しばらく攻める時間がありそうです。
ということで、△71飛
と、両取りを無視して一段目に飛車を下しました。
△39角打ちが実現したらひどいので、先手は受けるしかありません。
上の図から▲59歩△48歩▲39金△59飛成▲43桂成となった下の図
(↑この攻防はお互い最善手とは程遠いです。でも初段程度の棋力だとこんなもん。)
後手玉はまだまだ耐えています。それに対して先手玉は、△39龍以下詰みとなります。
ということで、終盤では両取り逃げるべからずが大事ですね! という一局でした。
結果的に、気持ちの良い寄せができました。
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