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検討の反省(2022年2月6日)
昨日の「かけつぎ」でのひとこま。
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定先の碁。黒番(三段)の参加者からここでどこが大きいかと問われた。
![](https://assets.st-note.com/img/1644142307890-NOEWzfpfT7.png)
やはり気になるのはこのキリだ。滅茶苦茶でかそうである。正直この場面より早く打ちたい。少なくとも・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1644142356088-b5H0MpL9Up.png)
実戦黒29のマゲを打たずにノゾキを利かして切る。これが第一感である。
「滅茶苦茶でかそう」では理由にならないので、でかい理由を言語化すれば次の通り。
![](https://assets.st-note.com/img/1644142405365-X1qk5EzbQA.png)
キリの価値は白の下がり(本図白2)との出入りを考えてみればよい。
2図は黒が隅で実利を得、さらに白全体を不安定にしている。それに対して3図の白は大きな実利を確保して、活きは盤石である。さらに左辺の黒模様が裾空きになっており、模様削減や荒しが容易になっているのも見逃せない。黒Aと受ければ裾空きは解消するが、白2のような効果的な手を先手で打たれるのも激痛である。
![](https://assets.st-note.com/img/1644142452180-TUVEiE81wY.png)
従って左上の形ができた瞬間に覗いて切りたい感じがする。実戦黒19で図のように打つのは有力だと思う。
![](https://assets.st-note.com/img/1644142487356-iTC9sKNjbX.png)
白の方も早期に下がりを打つのは有力で、この図は実戦白26(本図A)で下がったもの。カカリ(白A)もでかいので悩ましいが、根拠にかかわる(石の強弱にかかわる)ので優先して打ってよさそうである。
ただ白の立場だと下がりが打ちにくい理由もある。白は実戦白14~18の形を選んだ時点で、黒に図4で打つ権利を与えていることになる。つまりこの形を選んでいる以上、図4に進んでも自信があるという前提になる。(もし図4を見て悪いと思うなら選択ミスをしたことになる)その意味でこの下がりを急ぐのはなんだか変な気もするが、大きいものは大きいはずだ。
「かけつぎ」のあと、気になったのでkatagoにかけてみる。
![](https://assets.st-note.com/img/1644142585270-HlmwBe8eOn.png)
katagoでもキリが最大とでてきてほっとする。探索数が問題だが、これで勝率88%、6.8目差程度らしい。
やはりマゲを打たず、ノゾキから切った方が高いよな?ということでそれも調べる・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1644142814808-9Yblse1EAf.png)
ノゾキは評価を落としてしまう。というよりも下がりで変化するのが良いらしい。このあと白AかBかはすこし探索させないとはっきりしないが、ともかく白の評価が回復する。
単に切れば勝率92%で8目弱の差があるのに対し、ノゾキからの変化は2目近く損とのことで、案外馬鹿にならない。
マゲを打たないは正しかったが、ノゾキを利かそうというのは間違いで、素直に即切りが正しいようだ。
囲碁は難しい。
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