適応的選好形成、マジで難しいという話

はじめまして。

私は某大学の某ゼミにて、貧困・福祉・ジェンダーについて学んでいる大学生で、主にジェンダーについて個人研究を進めています。

このnoteでは日常のちょっとしたボヤキや疑問、感じたことから、ゼミで学んでそこから思ったことなど色々と自由に書いていこうと思っています。

早速ですが今日思ったことを書いていこうと思います!

本日のゼミでは、『99%のためのフェミニズム宣言』(人文書院、2020)の2章までを読み、議論を深めました。

内容としては、1%の特権階級を優位に持ち上げ、その他の99%の人々には不利益を被らせるというリベラルフェミニズムの問題点と、それに対する著者たちの「99%のフェミニズム」が主張されている、といったものでした。

今回のゼミでもたくさん興味深い話が出てきて、とても良い議論でした。その中でも特に心に刺さったことを挙げようかなと思います。

とある授業で、管理職女性になりたくないと感じる人のその要因が、「家事育児との両立が難しいから」というのがそれほど多くないというデータを見て、女性が本当に求めていることは違うのではないか?という意見

これに対して、「適応的選好形成」というワードが出てきました。置かれている環境や状況によって、その選択肢が選好されるということです。これの言葉はジェンダーやフェミニズムだけでなく、様々な社会問題で出てきますね。

先生が例として挙げていたのが、周りが大学に進学している人ばかりという環境では「大学に進学したい」という人が多くなり、周りが中卒の人ばかりという環境では「大学に進学したい」という人が少なくなる、というものでした。

これは本当に難しい問題であると感じます。どこまでが欲求で、どこまでが抑圧なのか、その線引き自体も難しい。でも、だからこそ、どの環境であっても選択肢ができる限り広がっていなければなりませんが、形式的な選択肢がいくらあったとしても環境によってそれが狭まることは間違いないのであって…この無限ループが私のアタマのなかをグルグルしたまま何も進まない状態になってしまいます。

女性が管理職になりたくないと感じるのであれば、それを尊重すべきだといった考えはまさに新自由主義に利用されたフェミニズムであると感じます。女性を尊重していように見えますがで、実際のところは軽視しているような。イヤイヤ、女性が管理職になりたくないと感じている要因を作っているのはあなたたちのような人なんだが!と思ってしまいますね。この環境が変われば、管理職になりたいと心から思える女性はきっと増えるはず。

でも、際限ない活躍を求められることを本当に嫌だと感じる人もいるということも事実です。結局のところ、どの道を選んだとしても、それに対して不利益を被ることがないようにしなければならないと思います。例えば、女性活躍が強調されすぎて専業主婦の人がバッシングを受けたり、また、その逆も然り。それに加えて今は仕事と家事・育児が両方できないとダメといった2重負担が押し寄せてくることもあります。なんて世知辛い選択肢。

自分の中で正解が見つからないままですが、これから勉強していく中で、その答えとなるものを探していきたいと思っています。適応的選好形成、マジで難しすぎる問題です。今度ゼミでこの議論があがった時には、他のゼミ生たちがどう思っているか聞いてみたいなと思いました。


長くなってしまいましたが、今回はこのあたりで締めたいと思います。初めての投稿で拙い部分もありますが悪しからず。

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