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エースコンバット3を逐一語る #7

はい、こんばんわ。DRW、ダロウと申します。

ミッション4について語ってきたその3回目ですね。今回はこのミッション4のストーリー面とその内容について話していこうと思うんですけども、前々回にニューコムの行動の背景としてUPEOへの圧力をかけることでUPEOに停戦交渉させる、ということを話したと思うんですが、そのあたりをもう少し補足します。

まず、このメガフロートに攻撃するミッションの前がゼネラルのエースとの訓練飛行で、その次にいきなりメガフロートがUPEO本部沖に移動してきた、ということで、ちょっと唐突な感じがします。ですが恐らく、この間にも同じようなニューコムとゼネラルの応酬が何度もあり、そのたびにゼネラルもSARFも出撃を繰り返していたのでしょう。しかし、その裏では大きな策が動いていた、というのがその間の大きな動きなはずです。

何もニューコムは最近になってゼネラルに敵対行動をし始めたというわけでは無い訳です。これまでにも幾度となくミッション3のように薬剤を撒いたり、怪しげな実験をしたりということをして、ゼネラルに敵対する行動をとってきたと。ですが、表立って大規模な軍事行動はしてこなかった、それがいよいよゼネラルに攻撃を仕掛けた、というのがミッション1です。

とは言え、戦力的に劣勢なニューコムは全面的にゼネラルとやりあって勝ち目があるとは考えていないはずです。ニューコムとしてはこのあたりでUPEOに入ってもらってゼネラルと政治的決着を図りたいわけです。

しかし、ゼネラルは息のかかった司令官をUPEOに送り込み、機体の供与を行って強い影響力を持っていて、議会にも大勢のゼネラルシンパがいるはずです。そんな中、ニューコムは何とかしてUPEOに食い込んでいかなくてはならないわけです。当然水面下ではUPEOに政治工作を仕掛けていたはずです。

そんなニューコムにとってのキーマンが、ゼネラル派の議員が多数を占めるUPEO議会の中で中立を保ち、対話を重視する政治家「クラークソン議員」です。対話を重視するハト派の大物議員、といった立ち位置の人物ですが、ニューコムにとっては格好の相手です。クラークソン議員に停戦に向けた条件などを伝えるなどし、議会を説得するよう働きかけていたはずです。

しかし、いかにハト派の大物議員といえど、相応の交渉材料が無ければ説得はできません。そこでニューコムが打った策がメガフロートへの艦隊集結、と言う訳です。ニューコムに表立って行動に出られてしまうとUPEOにとっては痛いわけですが、それを逆手に取ればゼネラル派を説得する材料になるわけです。いかにゼネラル派と言えどもUPEOの影響力が潰えてしまっては元も子もありませんし、当のゼネラルにとってもうまく無い訳です。

また、ほかにも後にわかりますが機体の供与を持ち掛けていて、UPEOを支援する動きをしています。そのような状況でニューコム、ゼネラル、UPEOの思惑が重なって、この奇妙な停戦交渉に至るわけです。

とは言え、ニューコムをみすみす見逃せばUPEOとしては面目が潰れますし、ゼネラルに対しても体裁が悪いですから、一応事態の収拾に動いてニューコムを追っ払った、様に見せかけないといけないわけです。

実際のところニューコムが送り込んだ戦力というのは空母一隻分とその航空部隊で、そういう体裁を整えるための最小限の戦力なのでしょう。この時代の空母の価値がどのくらいかわかりませんが、停戦を勝ち取るためなら許容範囲、ということなのだと思います。

そういった筋書きで事態は進み、それなりにニューコムの戦力が削れたところで予定調和的に停戦交渉締結、となるわけで、それがわかっているから

ディジョン「ここでの停戦など、老人どもが決めたまやかし。」

なわけです。と、まあそういうのがストーリ上の大きな流れです。個々の人物についての描写については別に語ってみたいと思います。

今回はこの辺でさようなら。


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