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NHKニュースクリップ(2024年9月1日号)

9月になり、NHK職員は一般職人事異動の着任タイミングでしょうか?中核層の退職が相次ぐ中、人ぐりは大丈夫なのか傍目には不安です。

これからまだ出水期が続き、緊急報道の必要性も恐らく高まります。今、NHKでは視聴者提供映像の使用が増えていますが、一般の方が命を危険に晒すリスクがある以上、本来なら職員のみが対応すべきです。

国際放送の「放送テロ」問題もあり、職員やスタッフが対応する事自体を避けようとする動きがNHK内では加速しています。それで余った人員で新規事業をやるわけでもないですから、次は大胆な給与カットや人員削減があるかもしれませんね。

国際放送問題、当該スタッフは帰国し「英雄」に?

国際放送の件は、厄介な調査を避ける為に意図的にやったのか、偶発的かはわかりませんが、担当スタッフは中国に帰国したとの事です。

これで真相は藪の中。NHK全体のガバナンスへの不信感だけが募り、放送局としての基盤が揺るぐ結果となりました。

なぜなら、国際放送のラジオ以外にも、統制が効きづらい放送は無数にあるからです。職員ならまだしも、多様なバックグラウンドの出演者に委ねられている放送が何十・何百とあることは関係者にとっては常識です。

では、NHK執行部が述べているようにAI音声で放送を作れば解決するのでしょうか?

答えはです。

ちょっと冷静に考えてみればわかりますが、誰が責任をもって試聴・試写を行うのでしょうか?部長級?局長級?もしくは役員か?副部長(課長級)の立ち会いでダメだった以上、さらに上の役職者が必要でしょう。

でも、そんな時間的リソースはありますか?そして適切に放送のリスク管理ができる人材がどれほどいますかね?

ファイルベース納品のシステム自体にも未知のリスクがあり得ますし、全く本質的な対策ではないのです。いっそ、体制構築のために一時的に一部停波するのが最善ではないでしょうか?

「待遇への不満」が動機?

これは割と固い情報ですが、国際放送の件は「待遇」への不満も関係している可能性があるようです。

確かにNHKでは外部スタッフの給料が上がりづらい傾向があります。当該人物も20年以上担当していたようですから、不満を抱いていておかしくありません。

しかし、待遇への不満を持つ職員・スタッフなど幾らでもいます。今このご時世で世間の優良企業と比べればNHKの給料は低いですし、福利厚生もカットが続き、ほとんど無くなりましたから。

今回、NHKが最も嫌がることが可視化されてしまいましたから、似たような事案が「報復的」に行われる事もあり得ます。

私とて、在職中は職務に忠実でしたし、そんな事を企てもしませんでした。ただ、放送ジャック的な冗談はよく現場で飛び交っていました(特にローカル時代)。くれぐれも今回のような事が続かない事を願っています。

重要なのは、「安全保障の意識」か?

NHK執行部が安全保障云々と述べていました。

確かに放送局は安全保障上も重要な拠点ですが、私はNHK職員時代に自らが安全保障を担うと思った事まではありません。

ピンとこない方が多いのではないでしょうかね?

安全保障というキーワードが出てくると、次は国営化か?と私などは身構えてしまいます。

国際放送ネタはPV不調 メディア報道は沈静化へ向かう可能性

当のNHKはピリピリしていますが、ひとつ良い情報があります。

この国際放送ネタ、一般のメディアではPVが不調らしいです。そのニュースバリューに比して全然カネにならないという訳です。

NHKネタでPVを取るのは、朝ドラ・大河・女性アナと相場が決まっています。国際放送などは一般の方の関心の埒外です。

よって、この問題は一般向けには沈静化していくと私は見ています。

だからと言って、この件がNHKの存立に関わる重大な懸念であることは微塵も変わりません。NHKがどう対応するのか、今は推移を見守りたいところです。

「おはよう日本」でTEMU礼賛、報道局長は自画自賛

NHKがルーズなのか、タイミングも内容も最悪な放送がありました。

TEMUについては品質だけでなく、フェイク広告や人権リスク等についても重大な懸念が指摘されています。

NHKの当該放送では、確かに断片的に課題の指摘もありましたが、越境ECとしてのプロモーション色の方が際立っていました。

国際放送の問題があった直後なんですから、せめて地方ネタとでも差し替えれば良いものを、なぜそのまま放送したのかわかりません。

NHKのレピュテーションリスクを招いた点でも、国際放送の問題と同列で、基幹ニュースも危機に瀕していると言えるでしょう。

私が個人的に残念なのは幹部の反応です。

聞きしによれば、放送局長は「効果的な報道だった」と高評価したとか。その情報感度・リテラシーの低さに呆れてものも言えません。

在日クルド人関連の報道でも問題

8/31に放送されたクルド人に関する報道もハレーションしています。

誰の目にも明らかなフェイク画像を元にして、「偽情報で善良なクルド人が迫害されている」といった趣旨でした。

一面ではそれは事実で、隣人との対立を回避できるよう働きかけるのは公共放送の大切な役割です。

しかし、現実に凶悪犯罪も起きています。

もちろん日本人にだって、NHK職員にだって中には凶悪犯罪を起こす者がいます。それで全体を語るのはおかしい、という指摘はあって当然です。

ただ、この件で言えば、現実に起きている治安の悪化に対して、様々な課題から自治体も旧来からの住民も有効な打ち手を見出せない事が課題のはずです。

単純なフェイク画像を持ち出して関東大震災の再来のように語るのは違うと思います。

NHKは「フェイク情報」に活路を見出しているため、なんでもこじつけていると見えますが、本質的な課題を取材から明らかにして、国などに当てて改善を促すのが本来の使命と言えるでしょう。

「坂の上の雲」もフェイク情報?

ある意味、フェイク情報と思われる放送があったので共有します。

実は、ドラマ「坂の上の雲」の再放送に合わせて、当時の番宣まで再放送しているのです。

もちろん番宣にも資料価値はありますが、再放送したら、今の基準からは誤情報となる情報が含まれるとは思わないのでしょうか?当時の情報と注意書きすれば良い問題ではありません。

また、司馬史観への批判も最近は盛んですし、何より中国・ロシアとの戦争を題材にしてもいます。今、あたかも新番組かのように宣伝するのは悪手です。

莫大な受信料を注ぎ込んだ以上、再利用したいNHKの思惑もわかりますが、「今、そのやり方は違うだろう」と私は感じました。

しかし、セットの豪華さといいロケの多面展開といい、NHKの全盛期と言える映像かもしれません。懸念はありますが、観る価値はあります(特に職員)。

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今回は最近聞いたこぼれ話でも。こんなDMが来ました。

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