NHKニュースクリップ(2023年6/4号)
今週はNHKを巡る大不祥事が、新たに2件発表されました。改めて、どんだけ狂った組織なんだと思います。特に、前田の時代の不祥事は今までに無かったような異常な不祥事が目立ちますね。
実施できない番組配信に9億円の予算措置
この件も、新聞にすっぱ抜かれなかったらNHKは隠蔽するつもりだったようです。ただ、稲葉会長と周辺が問題視したこともあって表に出て、さらに、主犯の役員たちの再就職も一旦ストップが掛かった形だと私は見ています。
この件、驚くべきなのはNHKの職員から昇格した役員が違法性を認識していながら強引に稟議を通した点です。ガバナンスもコンプライアンスもクソも無い状態ですよね。
こんな状態の上層部が決定した事項のどこに正当性があるのか、私には全く理解できません。
文研でも個人情報の“紛失”
この件、あくまで私の推測ですけど、住民基本台帳から無作為に抽出した住所に対して「Web調査票を送って回答を促す」というスタイルの世論調査に関連したものではないでしょうかね?
単なるWeb調査よりも回答率が高く、電話調査よりコスパも良いものだという趣旨の報告が文研でかつてなされています。
確かに、世論調査のコスト削減は今の時代に必要なことでしょう。
しかし、このニュース、令和の時代の出来事とは思えないような、衝撃的な記述が記事内にありました。以下、NHKの担当者の弁明です。
台帳だの棚だの鍵だの言っている上に、あげく、そのルールが守られていなかったとのことです。
確かに文研は非常に問題のある組織です。職員の多くは曰くつき。かつて処分を受けたアナウンサーも所属しています。まともな人も、世論調査や視聴率調査に携わると、NHKがあまりにも存在が無いことに絶望して退職に走るとも聞きます。
しかし、それでもNHKの一部なのは事実です。
個人情報の取り扱いがこんな雑なレベルで、取材や受信料の関係の業務を適切に果たせるとは思えません。
NHKの工数把握の取り組みは失敗、絶望の「業務実績報告」
ジョブカンは基幹職の休日に関しての軽微なトラブルだけで、とりあえず最初は乗り切ったようです。
しかし、その裏で、ひとつ衝撃的な調査が明らかになりました。
去年の夏ごろにかけて実施されていた業務量調査について、「全く無駄でした」という報告が出たのです。
何が酷いって、失敗した理由です。
EXCELに不慣れで表記揺れや関数の破壊が相次いでデータが使い物にならなかった、という趣旨のことが書かれているのです。
これ、高齢の職員だけの話ではないですよ。30〜40代の若手職員が調査の主体だったにも関わらずこの有様です。揃いも揃って明らかにリテラシーが低すぎですよね。
さらに絶望的なのは、「調査データが使い物になりませんでした」という話が出てきたのが今このタイミングということです。
誰も途中でストップをかけて軌道修正しようと思わなかったのでしょうか?
要はこんな取り組みにかけたコスト(人件費含む)は全て無駄だったということです。関わった職員の数を考えたら、数億では済みません。その時間があれば、再放送ではなくもっとたくさん番組も出せたはずです。
これこそがNHKに跋扈する不正経理なんです。正当な理由を持ってなされる不正経理こそ、根絶しなければなりません。
調査を主導した人物はちゃんと懲戒処分が降るのでしょうか?お咎め無しは許されませんよ。
人事異動の内々示の結果が示すNW9問題の行方
6/1〜2にかけては、延期されていた異動の内々示がありました。
私の取材によると、NW9で最も責任が重いはずの編責はお咎め無し。Kは東京に残留。Iは「元々予定されていた」という形で拠点局に行くそうです。
で、編集マンと編集デスクは厳罰に処せられる見込みとのこと。
これこそまさにトカゲの尻尾切りです。
冷静に考えてNW9で起きた特大不祥事は、試写までやった編責こそが一番責任が重いに決まってますよね。そこがしっかりしていたら、いくら取材の出発点がおかしかろうと、世の中におかしなものを出さずに済んだわけです。
疑問を持たずに放置したキャスターだって、ジャーナリストの資格は全く無いと思います。
編集マンと編集デスクが全て被るみたいな処分が罷り通ったら、NHKに対する世の中の不信は更に高まるでしょうね。
もし宜しければサポート頂けると幸いです。取材費の他、Twitterのプロモーション費などNHK健全化の為の取り組みに活用させて頂きます。