NHKニュースクリップ(2023年5/21号)
この1週間、NHK(報道局)は近年では最大のヤマ場を迎えていました。5/15に放送したニュースウオッチ9を巡る問題が大炎上したからです。
私自身がTwitterのトレンド入りをして驚く
詳しい経緯は上記の記事に譲るとして、私もまさかTwitterでトレンド入りしているとは思わなかったので反響には正直驚きました。
誤解無きように言っておきますが、私はあくまで単独行動でして、今回報道被害にあわれた団体の方や、国会議員等政治家の方々とは一切関係ありませんよ。NHK局内で変な陰謀論があるのは知ってますけど、私がそういう人間でないことは、NHK内部の方ならむしろご承知でしょうけどね。
NHK上層部も、無傷で切り抜けるのは無理と覚悟したか
今回の件、何がNHKにとって分が悪いかというと、取材の経緯を全部先方に握られている点です。トカゲの尻尾切りみたいな真似だけは許せなかったので、私も布石を打ちました。その事もあってか、言い逃れの余地が無いんですよね。
関係者がパニックを起こしているとか、政治部と社会部で責任のなすりつけあいをしているとか、色んな噂が乱れ飛んでいますが、覚悟を決めて本当のところを全部明らかにする方が、トータルでは傷が浅いと思いますよ。
5/24の会長定例記者会見をどう乗り切る?
今、上層部が一番難儀しているのは、5/22に国会で予定されている維新の会からの質問ではなく、5/24の定例記者会見だと思います。
馴染みの新聞社のNHK担当だけしか入らない儀礼的な会見なのですが、今回、そのような対応を取ったら更なる炎上は免れないでしょう。
また、仮にオープンに様々な記者を招き入れるとしても、「調査中」で全部逃げるのは許されません。それは、ジャニーズの件とダブルスタンダードになるからです。
クロ現でジャニーズ問題を扱う
クロ現のこの放送は珍しく好評意見が多数だったようです。
「ザ少年倶楽部」の問題とか、メスを入れるべきものがあっただろ?とも思うのですが、NHKとしては一定の責任を果たしたとは言えるかもしれません。
カウアン氏の記者会見でのNHKのPDの質問が無かったことにされた件や、取材が当初から「口パクで」と指示されていたことなど、NHKの対応もきな臭いものがあっただけに、ようやく「マイナスをゼロに戻した」ってところでしょうか?
「第三者機関などによる調査」の訴えは、NHKへの大ブーメラン
ただ、先のクロ現では、職員では無いジャーナリストの方をゲストとして招き、「第三者機関などによる調査の必要性」を訴えていました。
となると、5/15のウオッチ9の件はどうなんだ?って話になっちゃうんですよね。NHK自身が自らの首を絞める結果になりましたが、ジャニーズ問題でそう提言した以上、自局の問題はもっと厳しくやるべきでしょう。
受信料は、組織運営のための特殊な負担金?
こんな状況の中で、NHKは本当に間が悪いものです。受信料制度をめぐって、また一般には受け入れがたい主張を行なって大炎上しました。
「視聴の対価ではない」ってじゃあ何なのよ?って皆さんも気になりますよね。多分NHK職員でも理解している人はほとんどいないと思いますが、敢えて私の見解を述べますね。
確かに、NHK受信料は放送の「受信」の対価でも、「視聴」の対価でもない
この辺、営業研修でも苦労したんですよ。不払いの人に質問された時に。
要は、NHKは良質な常時放送を出せる状態を維持し続けることが、知る権利に応えるために重要であり、仮に事件・事故・災害・戦争などの折にも知る権利が守られる状態を担保するため、日本国民みんなで見ていようがいまいがお金を負担し合いましょう、ということなんですよね。
発祥当時の保険と似ているかもしれません。もしくは、伊勢講や富士講のための積立とか?
ただ、何が問題かというと、今のNHKの事業運営はBS開始の頃から肥大化し続けていて、もはや根源的に必要なものではなく「贅肉」だらけになっていることなんです。
確かに技術開発も大切でしょうけど、なんでBS4Kとか8Kの分まで負担することが「知る権利」と関係するの?って思いますよね。何なら、緊急時に本当に頼りになるラジオ以外は全部要らんのでは?と私も思います。
こういう文脈の中で「スリムで強靭なNHK」なる前田のスローガンも生まれたのですが、これほど「知る権利」を無視した放送が続いているようでは、国民の皆さんに理解して頂くなど土台無理な話です。
まずはNHKの最小コストを見積もることが重要
日本にNHK的な公共放送が適切な状態で存在することは、先進国としても重要なことです。だから、潰すとかぶっ壊すというのは一旦待つとしましょう(私は解体して再編した方が良いと思っていますが)。
しかし、最低限のTVニュースとラジオと緊急報道体制を維持するとしたら、どのくらいの規模が必要なのでしょうかね?多分、年間1000億円あれば十分お釣りがくると思います。
小さいローカル局1つの年間予算が5億くらいですから、それでも200倍にもなりますよね。
んで、その根源を守るための部分だけを受信料(NHK存続支援金)として基本的に全国民が負担するとして、あとはもう商業放送にすれば良いと思います。民営化して勝手に採算取れるようにやればいいんですよ。実際、やろうとしたら出来ると思います。別に民放に制作力は負けてませんから。
どうですかね?Webは全撤退して、最小限のTVとAMラジオと短波ラジオだけにしたら良いと思うんですがダメでしょうか?好きなものを作りたかったら自分で稼いでくるべきでしょう。
NHKが揺れる中、G7の取材でものんきな記者
こんな状況の中、G7が広島で開催され、NHKも大規模な体制を組んで対応していました。
が、そんな中、記者に関しての1件の情報提供がありました。
NHKの記者が原爆ドームをバックに記念写真を撮影し、SNSで飲み会の呼びかけをしているというのです。
公私混同も甚だしいですし、この状況で脇が甘すぎると思います。
G7関連の放送は、小さなミスは色々ありましたが、概ね無事に終了したように見受けられます。しかし、幹部だけでなく、現場の末端までこのような状況では、また大きなトラブルをNHKが引き起こすと思います。
想像以上に進む腐敗
NW9の件で明らかになったのは、一応、局内的にはエリートとされているNW9においてさえ「登場人物全員がバカだった」ということです。自らの選択が何を引き起こすのか想像出来なかった点で、策を弄して捏造したよりも、ある意味では異常と言えるでしょう。
現在、想像以上にNHK全体が劣化しています。またおかしな不祥事が連発するのではないかと心配です。私だって別に、やりたくてこんなことをやっている訳じゃないんですよ。それは上層部の皆さんにも理解して頂きたいですね。
もし宜しければサポート頂けると幸いです。取材費の他、Twitterのプロモーション費などNHK健全化の為の取り組みに活用させて頂きます。