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【韓国検察、2兆ウォン台の違法ギャンブル運営組織を捜査…韓国内外スポーツ無制限賭博】サイバー脅威に関する重要ニュース

こんにちは。S2W NOTE編集です。
今回の記事では、グローバルニュースを元にサイバー脅威や関連政策に関して重要なニュースを抜粋してお届けします。

以下、2024年4月10日の『朝鮮日報』記事を翻訳・編集した内容になります。

ギャンブル口座から1兆5694億ウォンの収益の引き出し
組織員だけで数百人…大企業方式のシステムで犯行
未成年者も被害… 10代ギャンブル中毒リスク

検察は、フィリピンにオフィスを借りて賭博場を作り、2兆2,000億ウォン(約2,300億円に相当)のオンラインスポーツ賭博サイトを運営していた組織の2人に対する捜査に着手しました。

9日、『朝鮮BIZ』(韓国の大手日刊紙『朝鮮日報』のビジネス部門)の取材を総合すると、仁川地方検察庁は2022年11月から2024年1月までギャンブルサイトの換金オフィスの中間管理者で収益の精算、現金の引き出し、職員管理などの役割をしてきたキム氏について捜査中であり、同氏と姻戚関係の被疑者のイム氏は先月27日、拘束令状を請求しました。

同氏らは、大規模な企業型組織を構築、2014年12月からこれまでに26の違法ギャンブルサイトを開設・運営し、ギャンブルサイトに加入した会員にIDとパスワード、おすすめのコードなどを付与し、ユーザーが口座に送金後ゲームマネーをチャージする役割を担っていました。
検察はキム氏を含むギャンブルサイト組織の全体のメンバーは数百人に達すると見ており、ギャンブルサイトを通じてスタッフ1人当たり月1,500万~2,000万ウォン(約167万∼224万円に相当)ほどを得ていたと見られています。この組織は、役員の下にリソースを総括する「リソースチーム」、賭博犯行口座を管理し、収益を精算する「財務チーム」、サイトの顧客相談と賭けを管理する「運営チーム」、マーケティングと会員を獲得する「営業チーム」 、配当率を設定してスポーツゲームを登録する「スポーツチーム」、現金を引き出す「韓国内資金引き出しチーム」を置き、大企業と同様のシステムを整えて犯行に及びました。

同氏らが開設したギャンブルサイトは2014年12月から最近まで約9年間運営されていました。サイト加入者らはサッカー、バスケットボール、野球など韓国や海外スポーツの試合結果とスコアの差などを予測し、1人当たり最低3万ウォン(約3,400円)から無制限で金額をかけてゲームマネーを儲けたり、賭け金を失ったりしていました。検察はチャージ用口座に入金された金額が2兆1,579億8,435万ウォン、引き出し額は1兆5,694億ウォンと把握しています。

現在も捜査を進めているだけに規模は更に大きくなることが予想されます。検察の捜査が始まると同時に、尻尾を切ろうとする動きも確認できました。組織のメンバーが相次いで検挙されると、サイト運営陣はテレグラム(Telegram)を通じて「警察ではすべての容疑を否認し、他のメンバーの身元は全く知らないと陳述せよ」と証拠隠滅を組織のメンバーに指示し、拘束されれば毎月300万ウォン(約33万円)を与えるという補償プランも提示したとのことです。 

該当ギャンブルサイトは釜山検察庁、蔚山検察庁、仁川検察庁、釜山地検により4回も取り締まり対象になっていましたが、捜査の網を上手く潜り抜けて来ました。検察は、2023年4月にも該当のギャンブルサイトを取り締まりましたが、本社運営陣は既存の現地オフィスを部署別に分散して移転し、サイト名とドメインを変更して新規ギャンブルサイトを追加開設するなどして犯行を続けていました。

この事件の総責任者で主犯のキム氏に対しても逮捕令状が出ている状態ですが、まだ検挙できていません。違法賭博サイトは未成年者まで賭博中毒に至らしめるため、社会問題として急浮上しています。また、健全な労働意識を阻害し、経済的困難に陥ることで社会的弊害が大きいため、捜査機関はギャンブルを皮切りに二次犯罪に関与する危険も想定して、青少年たちの格別の注意を求めています。

(ソース:韓国メディア『朝鮮日報』2024年4月10日の記事を翻訳・編集した内容)