cakesの幡野広志氏の人生相談の回答で批判が集まり、記事が消される

cakesの記事がまたも炎上しているようで。
元記事が消えているので、魚拓ですが。

そもそも、どんな質問でどんな回答だったか

https://archive.is/2021.04.26-054450/https://cakes.mu/posts/33642

幼馴染は私と同じ中学3年生で、5歳年上の社会人の彼氏とお付き合いしています。(中略)まず1番気になるところは、幼馴染と彼氏さんは避妊を一切せずそういう行為をしているということです。(中略)2番目に気になるのが、彼氏さんが未成年飲酒・喫煙をしていることです。(中略)幼馴染の仲でも、人の彼氏のことまで口を出すのは良くないかなと思いなにも言えません。

幼馴染のお母さんは家事も育児もほとんどせず、幼馴染にすべてを押し付けます。(中略)家で寂しい思いをしている分、男の人に逃げてしまう幼馴染の気持ちも分からなくはありません。

複雑な家庭で苦労して育ってきた幼馴染には幸せになって欲しいので、この状況をどうにかしたいのですが、幡野さんならどうしますか?やっぱり何も口出ししない方がいいのでしょうか。

内容は、幼馴染の14歳の女の子についての相談。
彼女が19歳の素行のよろしく無い男と付き合っていて、避妊をしてくれないのが心配という内容。
さらっと、育児放棄DV母親にも触れられており、かなり重い内容。
こんなもん、相談以前に事案じゃないかと思うのですが、それに幡野広志氏が回答。

誰も友達の人生の責任はとれないんですよ。もちろん未成年だから、保護者の責任はあるんだけど、それは最低限の生存のための保護であって、実は親も先生も人生の責任をとってくれるわけじゃないんですよ。友達自身が気づいて成長していかないといけないの、それが自立っていうんです。

正直、相談者に対しては現状維持の示唆でしかなく、解決になっていないと思いますが。
これが進路相談とかならともかく未成年が絡んでいる事案な訳で、被害者を肴にして幡野氏がユーモアを交えつつ人生論を語りながら回答する姿はどうなのか。回答者のキャパシティを超えている感もあり、連載タイトルの「なんで僕に聞くんだろう。」がそれを際立たせます。
この様なシュールな光景、当事者にとって悲劇ですが、外側から見ると喜劇とはこの事。
もちろん、コントなどではなく現実で洒落にならないので、批判の声も出てきます。

以前にも、DV相談でやらかしが有ったよね

cakesと幡野氏は以前にもこの連載で問題を起こしています。
DV相談に対して疑いから入ってしまったという。

この種の人生相談というのは、新聞や雑誌の定番企画で、ある意味エンターテイメントなんですよね。
リアリティショーに近い。
質問者(投稿者)も、それを見越して投稿してる節がある。北方謙三に「ソープに行け!」と言われたり、上野千鶴子に「ふーん、男ってこんなもんですかねえ。」と叱られても嬉しいみたいな人が投稿していて、内容も洒落になるレベルの悩みを相談したり中身を盛ったりするのでしょう。
そもそも、真剣な悩みが没になったらどうするんだという話で、洒落にならないレベルで悩んでいる人は、こういうのに投稿せずに信頼できる公的機関なりに相談した方が良いのですが、ミスマッチはどこでも起こります。
DV系やハラスメント系は、本人が深刻だと思っていない(もしくは思いたくない)ケースが多いらしく、こういう投稿をしてしまいがちとか。
編集者の段階で止めておけば良かったのですが、前回もそうでしたが、今回も起きてしまいました。
多分、採用した編集者も、ありきたりな質問だと面白い回答にならないので、ギリギリの所を攻めてしまったんじゃないかな。
これは、構造的な問題と捉えるべきで、ここら辺も、リアリティショー問題に通じる気がします。

真面目な相談を没にしたとして

別の視点からすると、他の人生相談の記事って、編集者がうまくやっている=洒落にならない質問を没にしてるんですよね。
犯罪告白や犯罪被害告白なんか投稿が来たらどうしてるんだろう。
可能であれば、然るべき機関に通報するなりして欲しいのですが。(やっていたら申し訳ない。)

さっき、何で公的機関の前に相談するんだと書きましたが、実際には公的機関のハードルが高いでしょうね。迷いなく警察に駆け込める人は稀で、そもそも、犯罪被害とは思っていない。
なので、こういう人生相談が受け皿になるのは仕方がない部分があり、だからこそ然るべき対応が必要だと思いますね。

最後のオチ

この記事は後に消されたわけですが、記事が消された事を幡野氏本人は把握していなかったみたいです。
連絡の行き違いがあったのかも知れませんが。
この他人事の様な反応も、今回のオチになるんですかね。
相談者の幼馴染の問題が有耶無耶になるのは、後味が悪いですが。

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