貴方の知らない私

今日、親友からの嬉しい電話があり
1時間以上談笑してしまった
彼女との電話は何時も長くなってしまう。

お互いの近況報告や
家族のこと、仕事の事が多いのだが
今回は、先日の台風で心配を掛けたので、
その経過報告もあった、

電話の会話の中で、
私のブログの話題になった時、
「中学時代の私が海が好きだったなんて
思ってもみなかった」と言われ、
そう言えば私だって
彼女の学生時代の事は全く知らない事に気付いた。

かれこれ35年以上の付き合いになるのに
お互いに何処まで知っているだろう?
まあ過去の彼女を全て知らなくても
目の前に居る今の彼女が好きだから
ここまで続いてきたんだけど…

ブログを書く事で
彼女の知らなかった私を
見せる事が出来て
新鮮に感じてくれたのなら
書く意味もあるなぁと思った。

子供が小さい時お隣さんで
引越してからも、
仕事の事、家族のこと、
夫婦の愚痴、両親の事、経済的な事まで
何でも共有して来た。

だから、
何でも知っているつもりで居たけど
人はもっと深いよね。

そう言えばパッチワークの事を書いた時
子供達から
「働いている知らないお母さんを知った」
というコメントを貰い
「あー、そうなんだ。
必死で働いている頃は未だ子供だから
仕事の苦労話なんて聞かせないし
物心ついた頃は出て行っちゃうから知りようもないね」
と思った。
私だって子供達の事何処まで知ってるか怪しいものだ。

子供って親に秘密を持つ時期があって
(私だけかなぁ…)
その秘密を暴露するのは
大人同士の会話が出来る様になってから。
子供なりに気を使って親に対する不満を
自分だけの箱にしまって蓋をしてしまう。

きっと家の子供達にもそんな時があったろう。
そして私が未だ聞けてない事もあるだろう。

私が母を呼び寄せて
一緒に暮らしたのは2年足らずだった。
最期に満足して貰えたかは自信無いが
夜な夜な語る母の昔話に何時間も付き合った。

戦時中の娘時代の事や
父と結婚した馴れ初めや
プロポーズされた日の事、
お姑さんに苛められた話、
兄妹や両親の事etc…
昔を懐かしそうに語る母は生き生きして見えた。

手にとる様にリアルで
タイムスリップするかの様だった。
母は自分の人生を娘に伝えておきたかったのだろう。

最期まで私との気持ちのズレが
埋まらない処はあったが
母も精一杯生きて、
激しく愛した人だったと思う。
それはしっかり伝わったよ。

母達に反発していた私は、
早くから家を出たから
落ち着いた大人の会話が出来るまで
随分と時間が必要だった。

だから母の若い頃の話は
とても新鮮で興味深かった。
私の知らない母がそこに居たから。

親の子供時代や青春時代の話なんて
聴く機会はほとんど無く、
知り用もなかったから、
私はこのブログで出来るだけ
沢山私の過去を残そうと思った。

#コラム #過去の思い出 #知らない私

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