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2001年宇宙の旅を見た

濃厚接触者疑惑の1日目、蒲田のAPAにて、すぐ近くで行われている行けないライブに思いを馳せながら書いています。

押井守曰く、映画で宇宙を表現する方法は2001年宇宙の旅が決定してしまったと言うぐらいの名作なのでとになく映像が古びていない。(ちなみに小説では100億の昼と1000億の夜らしい)

見た後に何人かで語り合う形式だったのでトリビアや解説が手に入るのとても面白いです(キラーエイプ化説というのを初めて知りました)

映画の説明はいちいちしませんがとにかくこの作品は語れる部分が多く、SF描写の素晴らしさ、人類の進化や人類以外の高次元の生命体の存在(というか実質的には神と言っていいのかもしれない)、ロボットの反乱とその謎…とにかく盛りだくさんながらもその実ストーリーが動くところは本当に少なく長い時間の多くが宇宙描写(宇宙船のCAが無重力空間をただようボールペンを拾うところや上下なくゆっくり移動するところなど)で費やされているところがまたすごいと思う。
宇宙船が月に着陸するシーンなんかもすごいゆっくりしている。この辺りは例えば人が歩くにも町の一歩とエベレストの一歩では大変さがまったく異なるように宇宙という過酷な環境(船外活動でパーツ交換をすることなど)を徹底的に表して良いなと思った。

終盤ボウマン船長が見る謎のシーン(ワープゾーンみたいなものや地表や星雲などが次々に描写される)の連続の中で目玉がアップになるが、目玉って宇宙のようであり、細胞の発生のようであり、宇宙と生命両方を表した実はすごい生物の根幹が詰まったパーツなのかもしれない….なんてことを思った。


目は脳の一部とまで言われているぐらいなので、ただのカメラではなく脳に記憶された生物や宇宙の記憶が詰まっていてそれを実は模した形になっているなんてことだったら面白いなどと思った。

同族を殺した猿が進化したように(この作品ではキラーエイプ化説というのを採用していることを教えてもらった)、HAL9000の赤くて不気味なカメラ(目)の奥底にどんな記憶が詰まっているのだろうか…

多分そこには何も無く、ただ、見ているものだけを視ているだけでそこに進化可能な生物と機械の違いがあるのかな..などと思ったりした。(多分こういう言説は人間を絶対視する西洋キリスト教的な価値観で生物は全て混沌から生まれ出るという東洋的価値観ではちょっと見えないのかもしれない)


そんな訳でコンピュータに対するディスりになってしまいましたが、2010年ではHAL9000に助けられるシーンもあるし、2010年も久しぶりに見てみようかなとおもったりした。