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「悩むなー」 僕はとても重要な局面を迎えている. 「これもいいしな.いや,やっぱこっちの方がいいかな.でも,こっちの方が安いしな」 かれこれ20分悩んでいる.お店の人がジロジロと見てきて,あまり時間がない.少し焦ってきた. 「よし.やっぱこっちにしよう」 最後は自分の直感を信じた. 僕はガリガリ君を買うことにした. え?たかがアイスを選ぶことが重要な局面かって?はは.笑わせないでくれたまえ.あなたにとってはどうでもいいことかもしれないが,僕にとってはとても重要な
中学,高校と私は独りぼっちだった. 学校に行き,授業を受けて帰る.毎日これの繰り返し. 授業で先生に指名されること以外には言葉を発しない. もちろん友達は1人もいない. 修学旅行,文化祭,体育祭.誰かと協力してやらなければいけないことはすべて避けてきた. 卒業式の日.みんなで集合写真を撮っていたが,私はそこにはいない. 私には必要ないこと.そう思い込ませた. 大学生になり,1人だけ友達ができた. その子は私と正反対な性格で,友達も多く人気者だ. 私にとっては
「きっかけを作れば前に進める」 この言葉は,私が中学生のころに教えてもらった言葉だ. 私は,中学2年生の後期から学校に行かなくなり,家に引きこもって過ごしていた.何もすることもなく1日を過ごし,みんなが頑張っている中私だけこんな生活をしているなんて,と自己嫌悪に陥る日々を送っていた. そんな時,担任の先生が家庭訪問をしに来た. 「調子はどう?」,「早く元気になってね」と優しい声で話しかけてくれる. 「大丈夫です」,「はい」とうつむきながら答える私に,先生はこう声をか