大増殖天使のキス【毎週ショートショートnote】
叙々苑で、上カルビ食べようと大口を開けた瞬間火が消えた。
まじでないわ。寒い。さよなら。ここで終わり。
わたしにはマッチを売る能力がなかった。
才能ある人間に生まれたかった。
叙々苑行けるし。
能力のない人間は死す。
これ教訓?
きっとそういう教訓なんでしょ?
いや、提案したよ。マッチ箱の中に詩を入れるとか。マッチ芸的な何かとか。
「マッチでーすとか古くない?」って失笑されたし。お笑いの能力もない。わたしなりに努力したんだけどな。ご存知親ガチャにも失敗してる。
擦ったマッチが町に広がってる。
あー天使やん。めっちゃいる。なにこれ、天国行くのやだ。なんかきもい。
「あなたが擦ったマッチの数だけ天使がでております。とりあえずさ、マッチから離れましよう。あなたは、マッチにマッチしてない少女です。たくさんの人があなたに不幸を期待する。早くそこから逃げて」
と、とある天使キスされた。
大増殖した天使の励まし方は荒い。
気がついたら、私はまだ、生きていた。
あなたのサポートがわたしの自信。とにかく生きる希望ー!