議論を巻き起こすおもちゃ【バービー】♯098
【ストーリー】
バービーランドは女性優位で
上手くいっている完璧な国。
大統領もパイロットも、重要な職業は皆んな女性。
男性は何をやっているのかというと、
自分の容姿とマッスルを自慢をしている。
女性が美貌自慢をする人間界とは真逆だ。
【解説というか、レヴューというか、】ネタバレあり
少女の憧れバービー人形は、“バービーのようになれ”と
殆ど男の理想を女に植え付けた最悪なモノ。
男性優位社会を揶揄った作品は他にも沢山あるが、
これほど徹底的にイジると、ロマンチスト系男子は
女の子への夢を打ち砕かれるでしょう。
金髪ダサ野郎として出てくるケンは
冷ややかな目線で男性を見ている女性たちの脳内。
それくらい女はリアリストなのだ。
といっても、女性の権利を
訴えているようなお話しではない。
キラキラした女の子だって嘲笑的に描かれる。
そう、キラキラ代表のバービーは人形。
誰かに気に入られてなんぼで、
人気者であり続けなければいけない。
この映画は誰かの人形であり続けると
自己否定に繋がっていくジレンマを
切れ味抜群にユーモアを交えて映し出すのだ。
大事な部分に凸もなければ凹もないバービーに自我が芽生え、
母の道を選ぶかもしれないし、もしかしたら
男性への道も選ぶかもしれない、
いろんな可能性を持たせた結末は
既存のバービーのイメージを払拭させる
とても感動的な作品になっている。
「私の存在は誰かの為にあるものではない」
そう豪語したお話しでした。
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