発達障害と睡眠

こんな時間にあれこれ読んでnoteを更新しているのは、夜型や不眠の証明だろう。

高橋智, 柴田真緒(2017).当事者の手記から探る発達障害の睡眠困難の実態と支援に関する研究
高橋智, 柴田真緒(2017).発達障害者の睡眠困難と支援に関する研究

上の研究では当事者の手記130冊から198の具体的な睡眠困難の記述を拾い上げている。

下の研究では、上の内容を元に224項目のチェックリストを作成し、発達障害当事者とそうでない人の回答を比較している。発達障害者によく当てはまる項目、健常者では当てはまらない項目(周囲の理解が得にくいもの)について整理している。

自分が最初に目を通したのは224項目の調査紙である。(その後、上の研究の方も流し読みしたが、増えた26項目がどれかは確認していない。)

まさにこれだと感じた。というのは、睡眠についての知見ではない。
種々の検査の実際の質問内容を見る中で、問いの意味が分かりにくく、当てはまるかどうか答えにくいと感じたものがいくつもあった。曖昧な質問を理解できないのはやはりASDの特性か、などと思っていた。
この調査の224項目は手記から拾い上げた非常に具体的な困りごとなため、自分にそのまま当てはまる、部分的に当てはまる、全く当てはまらないなどの判断が瞬時にできるのだ。そういう質問をしてほしいと心から思った。
しかし、これだけの項目数を手書きで解答させること、それを調査者が確認することは労力の面でかなりの負担である。
各々の質問はあくまでも手記由来のため、一般化されておらず、スコアの算出を想定していない。そのため、スクリーニングには使いにくかろう。

逆に言えば、スクリーニングのための質問が自分には答えにくい抽象的な内容になる理由に納得がいった、ということである。
必要なことを説明しようとすれば、こうした具体的項目のうち自分に当てはまるものを書き溜めておくのは有効だと思う。いわばこれは例文集なのである。

睡眠関連のカテゴリも分けようかと思いつつ、224項目を横目に自分の場合について書き出してみる。

•昼夜逆転
•悪夢を見る
•入眠に時間がかかる
•寝る前に思考が止まらない
•嫌な記憶が蘇って眠れない
•やりたいことがあれば起き続けられる
•中途覚醒が多い
•寝言や笑い声で起きることがある
•早起きできない
•時間帯を問わず一度で目覚められない
•寝起きは特に憂鬱
•睡眠不足により、感覚過敏が酷くなったり情緒不安定になる
•好みの質感の寝具は安心できて眠りやすい
•ホットアイマスクは暗さと温かさで気に入る部分もあったが、目の圧迫が気になった(悪夢が増えたかもしれないと感じており、使用中止中)
•重い毛布は落ち着く
•シャワーや入浴は目覚めてしまい、入眠が遅くなる(温度と時間は検討していないが、シャワーは10分程度、入浴は30分以上、長いと3時間くらい)
•昼寝できるライフスタイルだと安定する

嫌な記憶、心配事について考えてしまい眠れない→悪夢と中途覚醒→朝が苦手で覚醒まで時間がかかる→日中も不安定というのは、単に睡眠障害の表現ではあるが、寝ようとしても考え事がやめられないのは発達障害が原因ではないかと疑っている。

重い毛布が発達障害におすすめという話を読んで購入し、これは愛用している。質感としてはふわふわ系が好みなので、併用して安心を求めている。

「寝袋にくるまって寝ると落ち着いてリラックスできる。」という項目もあった。寝袋はほぼ使用したことがないのだが、タオルケットや毛布を頭まですっぽりかぶるのは好きだ。ただし、呼吸しづらくなるので鼻だけ出す。
そういう寝方は子供がするものだと言われたことがある。ふわふわの質感を好むことも含めて、幼稚とみなされるこだわりがあるのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?