鴨川食堂
普段からほとんど読書というものをしない人生を送ってきた。
小学生の頃、読書感想文の宿題を創作で仕上げたことがあるほどだ。
つまり、タイトルから内容を想像し、一切読まずに感想文を仕上げたのだ。
特に何も言われなかったのは、あまりにも自然だったからか、
あまりにも内容がかけ離れていて怒る気力も無くしたからか・・・。
その後、駅伝もの、グルメものの小説を読んだりはしたものの、読書が習慣化するには至らなかった。
そんな僕が、最近は「食堂もの」の小説にはまっている。
山口恵以子「食堂のおばちゃん」シリーズはほぼ読破した。
こういう1話完結で軽く読みやすいものが僕の嗜好にハマった。
単に食い意地がはっている、ということかも知れないが、
食い意地だけで読書はしない。
そして似たような短編集の伊吹有基「BAR追分」シリーズも読みつつ、
今特に気に入って読んでいるのは、柏井壽「鴨川食堂」シリーズだ。
内容は、
思い出の食を探してほしい依頼者からのわずかな記憶を元に、そのメニューを再現する、というもの。
1冊に5,6話の短編で成り立っていて、読みやすい。
基本的にどの話も、水戸◯門や、◯はつらいよシリーズに通じる超ワンパターンで(セリフまで同じ箇所もある)、でも毎話違うドラマがあり、3冊ほど読んだ今のところまだ飽きていない。
そしてこの小説、実は8年ほど前にNHKーBSでドラマ化されていたらしい。
故・萩原健一氏か・・・続編の撮影は残念ながら無理そうだ。
原作は小説なので人物や料理は想像するしかないのだが、
表紙に主人公の娘「鴨川こいし」のイラストが描かれているので、ドラマもそれに寄せている感じだ。
毎回依頼人が食堂に来て、話をする前に空腹を満たすために供される料理があるのだが、品数が多く、説明も複雑で想像が難しい。
それも映像で見てみたかったな、と思いちょっと検索すると、
画面撮りしている人のブログがあったので写真を拝借。
映像で見るとつまみたくなる。
小説は就寝前に読んでいるのだが、腹が鳴る。
飯テロ小説でもある。