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君さえいればいい(万年筆)

私が使用している万年筆、PILOT ルシーナについての愛をつらつら語る。なおこの万年筆は既に廃番となっており、新品を購入するのは難しい。そのため、このnoteを読んで欲しいと思った方は、広いネットの海を探すか、私に羨望の眼差しを向けるかしてください。

出会い

2021年のクリスマス前、まだ万年筆沼にくるぶしまでしか浸かっていなかった頃に店頭で出会った。

見てくださいよこの高級感!でもお高いんでしょう?と値札を見ると5500円(税込み)である。数字を読めなくなったのか不安になった私はその場でググった。そしたらなんとメーカー希望小売価格である。

いつもは「節約するのです!」と引き止めてくる天使が、年末休暇で実家に帰省していたこともあり、樋口さんと交換した。

中字ってのがこれまた良き

それまで私は細字の万年筆しか使った事が無かった。万年筆でもシャーペンでも、勉強をする際に細い字が書けるほうが良いだろうと、信じて疑わなかった純粋無垢な自分がいた。だが店頭にあったのは中字のみである。別に蛇にそそのかされた訳では無いが、在庫の関係で中字の味を知ってしまったのである。

形状とデザイン

クリップはPILOT特有の雨だれクリップである。毎回思うけど、これってどうやって作ってるんだ?こんなに大きな丸い玉を、形を保ったまま溶接できるものなのか?不思議な構造はまさに、現代のオーパーツ(一行で矛盾)。そのミステリアスさに惹きつけられた私は、毎回ピラミッドの扉を開く気分でねじ式のキャップを開くのである。

また写真では少々見づらいが、キャップに「Licina」と商品名が書かれており、そこが少し膨らんでいるのである。まず、文字が筆記体なのが良い。私は筆記体は読めないし書けないが、だからこそ憧れをもつ。また膨らみのおかげで情報量が増し、見ていて飽きないデザインとなっている。

なお、錆だらけになっているのは、私の物持ちの悪さですねぇ。皆はポテチを食べた手で万年筆を触るのはやめて、こまめに拭こうね!


ペン先は金色のスチールニブである。見た目が金なので、金ペンと名乗っても過言では無い(過言です)。PILOTのオシャレなロゴマークと、ツタのような装飾が施されている。この高級感なら、いずれ私が成金になっても使い続けられる。

私は思考しながら筆記する際に、筆圧をかけてしまう癖がある。硬めのペン先は、力を入れても支えてくれる安心感がある。どれだけ泥んこになって、家に帰っても「あらまあ」と言いながら、お風呂を沸かして、服を洗濯してくれる母のような安心感である。人はそういう場面から愛を知るのである。

結論

PILOT 万年筆「ルシーナ」は良いぞ!ぶっちゃけこれ一本あれば実用上何も困らない。自分の中の「正解の一本」である。あー、再販してくれないかなぁー…

※使い心地としてはカスタム74とほぼ似ています。

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