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アフガン情勢と暗号資産

先日もタリバン支配から逃れる為、カブール空港に民衆が殺到離陸する飛行機の比翼に少年がしがみついて乗り、降り落ちるショッキングな映像が流れているのを見ました。

空港周辺での連続爆破テロ事件が続いており、不安定な情勢が続いています。
バイデン米政権は、アメリカ軍を撤退しましたが、アフガニスタンで実権を掌握したイスラム原理主義勢力タリバンへの資金流入の阻止に動いています。

今後クリプトの側面から見た影響を考えてみたいと思います。

崩壊した前政権がアメリカで保有していた資産をアメリカ政府が凍結したとされ、資金がタリバンに流用されるのを防ぐ一方、実質的な金融制裁としてタリバンに圧力をかけています。
その金額約$90億程度(約9900億円)。
また、前政権のガニ政権時は国家予算の8割が海外からの支援だったとのことでこちらもストップ。
ドイツ政府は国家支援金供給停止を発表。
国際通貨基金(IMF)もアフガニスタンへの送金を停止。
銀行封鎖でタリバン政権はキャッシュフローが無い状態です。

アフガニスタンの自国通貨アフガニは不安定なので「ドル化」が進んでいましたが、いまの情勢下では深刻なドル不足となり供給が追い付いていない状況です。


9月2日米財務省は金融機関に対し、アフガニスタンへの個人送金の処理を再開。
アフガン経済は現金への依存が大きく銀行も少ないため、送金が非常に重要になっています。
しかし、タリバンに対する制裁措置が取られていることから、財務省のガイダンスにもかかわらず、多くの金融機関が個人送金の取り扱いに消極的になっているようです。

こういった地政学リスクから国民は暗号資産を資金の避難先にしているようです。
Googleトレンドでは、アフガニスタンで暗号資産やビットコインへの関心が過去最高レベルにまで上昇しています。タリバンによる預金封鎖、自国通貨の下落、新興国でのBTC法定通貨採用があいまって急速に暗号資産の普及が急速に進む可能性があります。
確かに、情勢不安な国ではスマホ一つ、極論でいえば秘密鍵さえなんらかの方法で暗記していればネット環境で資産が復元できる暗号資産は最強の資金預け先ではないだろうか。

さて、現在、BTCの法定通貨の採用を検討したり、なんらかの動きがありそうな国をまとめました。
エルサルバドル(660万人)
メキシコ(1.3億人)
パラグアイ(705万人)
ブラジル(2.11億人)
アルゼンチン(4494万人)
パナマ(424万人)
コロンビア(5000万人)
エクアドル(1740万人)
トンガ(10万人)


人口=アドレスと考えるとエルサルバドル程度の人口がスタートするにはちょうどよい規模感の様にも思えますね。
エルサルバドル世界初のBTC法案施行後、どう進んでいくのか見物です。

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