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人類総インタープレナー化計画

2/24(木)に行われた Industry-Up Day Spring 2022 のテーマセッション3、人類総インタープレナー化計画 - 誰もがインタープレナーになる時代 - の内容を簡単にご紹介いたします。登壇者の紹介については以下のnoteをご参照ください。

SUNDREDで繰り返し語られる「インタープレナー」「越境人材」が重要なことは分かってきました。でも、どうやったら自分もそんな人材になれるのか、元から素質のあるすごい人にしかできないのではないか、といった点について議論していきます。

インタープレナーとは

おさらいになりますが、インタープレナーというのは越境人材を指す造語です。元となった単語はアントレプレナー(entrepreneur)で、一般的には「ゼロから会社や事業を創り出す人」「起業家」という意味です。もうひとつ、イントラプレナー(intrapreneur)という「企業内起業家」「企業内でベンチャー精神、創業意欲をもつ人」の意味を持つ単語もあります。

では社内の起業でもなく、ゼロからの起業でもなく、オープンイノベーションなどを起点に会社と会社を繋いで新しい事業を起こす人はどうでしょう。それをSUNDREDではインタープレナーと呼んでいます。この単語自体は1995年に初めて使われたものだそうですが、最近こうした概念がどんどん広がっているようです。以下の記事のように、慶応義塾大学の塾長もインタープレナーについて語っていました。

インタープレナーに必要な素質

セッションの中で、インタープレナーに必要な素質として以下の3つが提案されていました。

  1. わくわくドリブン
    わくわくセンサーを鍛える。わくわくすることに向かって動く。

  2. 繋がりアウェアネス
    自分一人が変わっても社会は変わらない、なんて思うことはない。私たちは決して無力ではない。むしろ企業よりも、束になった個人の方が強いこともある。社会の一員であるという自覚、影響力を持っているという自覚を持とう。社会と繋がっていることに気付き、社会と繋がっていることの強さに気付こう。

  3. 可能性の信頼
    組織の可能性を信じよう。自分は組織の中で評価されていないかもしれない。でもこの組織に存在していることは無意味ではないはず。自分の目的と会社が重なっている面もある、その可能性を信じよう。

こうして登壇して語っている方々は、みんな自信にあふれている強い、優れた人なんだなぁと思いがちですが、そうしたインタープレナーの方々も日々無力感に苛まれながらも、社会を信じて、可能性を信じて進んでいるんですね。だから私たちも諦めてはいけないのです。

インタープレナーになるきっかけ

コミュニティを越境するのは誰にとっても大変なことです。そのきっかけとしては2つのパターンがあるのではないかという話がありました。

1つは目的越境型。やりたいことがあって、そのために今の場所では不十分だから越境しようというポジティブな意思に基づくもの。もう1つは現実逃避型。こんな場所にいたくない、というネガティブな気持ちから越境するもの。

どっちもアリだし、現実には両方が混在しているんだろうな、とも思います。みんな人前で話すときは、あんまり恥ずかしいことを言いたくないから目的越境型のストーリーを語りがちですが、現実逃避型だって立派な越境の形です。

どうしたらインタープレナーになれるのか

大前提として、みんながみんな越境に全振りする必要はないです。登壇者の方々はみんな120%越境みたいな人生を送っていますが、そうしたい人はそうすればいい、というだけの話。

たとえば今は会社にしっかり根を下ろして、基本的には社内を向いて活動しているけれど、外にも興味をもって少しアンテナを張っている人。社外にも興味を持って、社外の人とも仲間でいてくれること。そういう人たちも重要で、いろんな関わり方のインタープレナーがグラデーションをもって広がっているのがとても大きな力となります。

簡単なのは、こうしたイベントに参加するだけでもいいです。会いたい人がいたら話しかけに行く、少し人と繋がりを持つようにする、それだけで立派なインタープレナーです。

越境というのは怖いこと、自分のコンフォートゾーンから出ることなので、大変なことです。だから越境は目的ではなく手段であるべきです。インタープレナーになるぞ!ではなく、何かやりたいことがあって、気付いたらインタープレナー的に動いていた、というのが望ましいです。自分のやりたい本当の目的をしっかり持っておきましょう。

実際どうやってインタープレナーになりましたか

越境先で「おいでおいで」と言ってくれる人を見つけるのは大事。一人で行くのは大変でも、呼んでくれる人がいたらそこに行きやすくなります。

以前は、距離のある遠くの地域からおいでと言われても物理的に行くのがちょっと大変だったりしましたが、今ならオンラインでちょっと話す、イベントに参加する、というのも簡単になって、越境しやすくなっています。

あとは声をかけてもらえたら、怖がるのではなく、楽しむこと。面白そうだな、ワクワクするな、という気持ちで「行きます」と伝えれば、喜んで受け入れてもらえます。それを何度も繰り返していれば、いずれ自分にとって運命の出会いにも巡り合えるでしょう。

最初は、ただメッセンジャーを送るだけとか、そういうスモールアクションでも構わない。小さなことからでも、親指でボタンを押すだけのところからでも、とんでもない縁に繋がる、というのをインタープレナーの方々は体験しているようです。

感想

私自身も、周囲の素晴らしいインタープレナーの方々の活躍と比べて、自分はなんてちっぽけでつまらないことしかやってないんだろう、と思うことがよくあります。でも、そうやって自分を卑下しているのは、単に自分から越境するのが怖いことの言い訳でしかないんだな、と気付きました。

別に無理しなくてもいいんだけど、無理な理由をあげつらうのは正しくないよな、少しでも微力でも前を向いてポジティブに進むことは大事だな、と思いました。

自分に自信がないと、「おいでおいで」と言われてもつい辞退してしまいがちですが、そこを笑顔で「ありがとうございます!よろしくお願いします!」と受けられるようになること。そういう心がインタープレナーにとって一番大事なんだな、と思いました。

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