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伊予柑日記 地下水脈について

(※これは2020年10月のログです)

「地下水脈」という概念

地下水脈というのは「ツイートされない情報の流れ、コミュニティ」のことです。たとえば、以下のようなものです。

ZOOMや生放送でコミュニケーションする
エデンやバーなどのリアルでコミュニケーションする
本などの商業媒体で情報を流す
LINE@などで個別に情報を流す

なぜ、地下水脈が大事になるかというと、TwitterやYouTubeのような無料媒体は「文脈をまったく理解しない多様性によるクソリプ」により、必要な人に必要な情報を届けることができないからです。Twitterに治安を求めるのは不可能です。

「私の知性は、わたしたちの知性の総和である」という概念が人間研究所で提唱されています。あなたが何かを認知する、理解するというのは、自分一人ではなく「まわりの人に教えてもらう」ことも含まれるからです。また、あなたが多様な場所に繋がっているほど、あなたは「自分の身体にあった何か」に出会いやすくなります。

地下水脈は、簡単に破壊されます。そもそも、放っておいたら枯れるものです。水脈は常に新しく綺麗な水が流れ続けることが重要です。わたしたちの共有のものとして地下水脈をうまく維持すると、私に必要な水を運んでくれる可能性があります。

100人の徹子の部屋計画

ラジオを「聞き手がゲストの話を聞く番組」にしていくと拡大する構造になる。聞き手の役割は「誠実な関心」を寄せ「問い」を投げかけて話を聞きだすことである。優秀な聞き手は、ゲストから思わぬ話を引き出すことができる(タモリや徹子の部屋、プロ奢)。優秀な聞き手いれば、プロ奢がそうであるように話をしたいしたい人が無限にやってくる

重要なことは「視聴者がゼロでも成立する」ことである。プロ奢のtiktok電話放送は、放送しなくても成立する。

聞き手へのメリットを作るとよい。メリットをつくると、マイルドな競争が生まれて、健全に新陳代謝が起きる。新陳代謝があると、新しくコミュニティにやってきたひとが参加できる。聞き手のメリットとしては、「焚き火でゲストの面白かった話をする権利」などがありうる。そうすると濃い情報が集約する。ゆくゆくは、他にもマイルドなメリットを増やしていくといいだろう。

良い聞き手は呪いを解くことができる。呪いとは「自分の真善美」と「社会の真善美」のズレでおきる。しかし、多くの場合は「自分の真善美」に気づけない。だから「不快なのに逃れられない」ことになってしまう。自分の真善美に気づくには「鏡」が必要である。自分がどんな状態なのかを送り返してくれる役割である。優秀な鏡は、沢山の人を見ているので、その人の真善美をあっというまに見つけることが出来る。プロ奢や、心理カウンセラーがそうである。

しかし、聞き手は非常に高度な仕事である(芸人のクラスチェンジした最後がMCである)。私たちは優秀な鏡ではないが、繰り返し人と話をすることで「自分がうちかえせる領域」をみつけることができる。自分が他人よりもコストが低いゆえに比較的得意な領域が、必ずある。それを活かして聞き手になることができる。聞き手の数が増えれば、やってきた人の呪いをみんなで協力して解くことができるだろう。つまりこれは、プロ奢量産計画である。

なぜ、上記が重要なのか?

話し手を増やす施策をとった場合、視聴者が必ず足りなくなる(150人しかいないのだ!)。私も話したいが誰もこないから悲しい、という状況が必ず生まれる。これはニコ生などの生放送サービスで繰り返し問題になってきたことである。

優秀な話し手はコミュニティのリソースを独占してしまう。視聴率30%の話し手が出た場合、その話題は「常識」になってしまう。残り70%も聞かざるを得ない状況が生まれる。これをくり返した場合、一部の話し手の話を聞きたい人しかコミュニティに残らない。

話し手を競わせた場合、必ずリソースを独占する。視聴数は分かりやすいパラメーターなので、人は競ってしまう(ヒエラルキーゲーム)。実際にしばらくクオリティは上がっていくし、視聴者は満足する。どんどん「すごい」話や、「やばい」話が生まれる。それがエスカレートし、外配信をしながら皇居に飛び込んだりする(ニコ生の歴史)。中長期で詰む。

最終的にどうなるといいのか?

1日3本くらいラジオが立っていて、「聞き手+ゲスト」で視聴者が3名くらい。スナックみたいなもの。ゲストがいろんな聞き手のラジオをハシゴして話をしたりする。すごい話、面白い話を求めない。聞き手の腕前をほうほうと楽しんだりする。しかし、中長期で見たときに信じられないくらい面白い話が転がってる状態になる。

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