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(無題)

何食わぬ顔でするりと入ってきた言葉が

奥の方で流れる事なく溶ける事なく留まって

病魔みたいに熱も帯びて

這う様に広がって

そういうものに拘束されて

私はいつだって身動きが取れなくなる。

留まってしまった言葉から

逃げる事など出来なくて

行ったり来たり

回転扉のように離れてはいけない訳で

かと言って

解釈を変容する事もせず

ただひとつを溶けない石ころみたいに

自分の中にずっと置いておいてしまう。

「誰かみたいに」
    (誰でもなく)
「戯言を」
    (唯一の居場所)
「知識不足」
 (空白を)

蝕まれていく身体


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