焚火が燃やしつくすもの
パチパチと薪が爆ぜる音が響く。
周りが静かなせいか。その音はやけに大きく響いた気がした。
焚き火を挟んで反対側にはオノミチ君が真剣にカメラを覗き込んでいる。
まるで炎の揺らぎを一瞬も見逃さないかのように。
こうなった時のオノミチ君は何も聞こえていない、それくらい集中しているのだ。僕もカメラの向こうの彼を見ながらその姿を写し取る。
オノミチ君との出会いは、3年前の事だ。
それぞれ自分の写真集を作るワークショップで他の仲間も含めて初顔合わせをした日、自己紹介をしたのだが、声が